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背後から迫る危機

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 箕輪の大納言は、加藤の中将の妹である髪長姫が左京に無理矢理関係を持たれたと聞きました。


(しかし、それは本当か?)


 大納言は仕事部屋に通した髪長姫を半目で見て思いました。


(どう見ても無理矢理襲いたくなる容姿ではない)


 大納言は髪長姫の長い鼻にゾッとしています。


「大納言様、妹は望まぬ子を身籠っております。どうか、左京めに厳罰をお下しください」


 中将は虚ろな目で言いました。当の髪長姫は悲しそうです。


(中将は左京とは旧知の仲なのに何故だ?)


 一緒に話を聞いた加古井の中納言は訝しそうに中将を見ました。


(おかしいにゃん。姫様はつらそうな顔をしているにゃん)


 天井裏から覗き見している吏津玖りつくは首を傾げました。


(あの悪人顔、何かを嗅がされたにゃんね)


 さすが悪役、そういう事には鼻が利きます。


「うるさいにゃん!」


 吏津玖は地の文に切れました。

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