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左京の不安

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 左京は美子よしこ姫を送り、樹里の邸に戻りました。


「もう帰って来ないと思ったにゃん」


 何故か庭先に元猫又の吏津玖(りつくがいました。


 しかし、左京は無視しました。


「こら、無視するなにゃん!」


 吏津玖が怒りますが、左京は邸に入ってしまいました。


「猫さん、旦那様はお疲れなのですよ」


 不意に後ろから樹里に抱き上げられ、至福の顔をする吏津玖です。


「にゃあん」


「そうなんですか」


 樹里は吏津玖を抱えて邸に入りました。


「樹里様、赤子の行方がわかりました」


 樹里の侍女で忍びでもある茜が言いました。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「どこなのだ?」


 左京が茜に詰め寄りました。茜はビクッとして、


「鞍馬山です」


「牛若丸ですね?」


 樹里が尋ねました。


「まだ生まれていません」


 茜は項垂れました。


「そうなんですか」


 樹里はそれでも笑顔全開です。


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