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呉越同舟

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 たくさんの貴族達が都の大路を進み、もみじ狩りに向かう様は華麗です。


 但し、左京は除きます。


「うるせえ!」


 正確な情報を伝えた地の文に左京が切れました。


「そうなんですか」


 樹里はそれでも笑顔全開です。


 やがて、樹里達が進む先に帝と渚を乗せた一際立派な牛車ぎっしゃが現れました。


「やっほー、樹里!」


 時代を超えて自由な渚が窓から顔を出して手を振りました。


 現代で言うと、箱乗りをしています。帝は唖然としていました。


「おはようございます、渚様」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「は!」


 左京は別の大路から現れた牛車にギョッとしました。


 それは弘徽殿こきでん女御にょうご美子よしこ姫と侍女の美咲が乗る大きな牛車でした。


(下賎の者が!)


 女御はチラリと見えた左京に心の中で罵りました。


 左京もそれを感じたのか、嫌な汗を大量に掻きました。

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