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じゃじゃ馬対決開始
御徒町の樹里は都で一番の美人です。
そして、彼の名高き光源氏の君の血を引く高貴な家系です。
その樹里が何故か貧乏貴族の左京に好意を寄せているのがわかり、御所の男達は騒然としました。
更に左京に思いを寄せている変わり者が二人いました。
「誰が変わり者だ!」
亜梨沙姫と蘭姫が揃って地の文に切れました。
二人は宮中の廊下で鉢合わせしました。
刃傷沙汰になると期待する地の文です。
「松の廊下じゃねえよ!」
時代考証を無視の地の文に切れるじゃじゃ馬二頭です。
「馬じゃねえよ!」
二人は荒い息をしながらしつこくボケる地の文に切れました。
「亜梨沙姫、左京様とはどういう関わりかしら?」
蘭姫は目から光線を出しそうな形相で尋ねました。
「知らないのですか、深い仲ですわ、乱姫」
亜梨沙は意図的に字を間違えて言いました。
「その乱じゃねえよ!」
蘭姫はすかさず突っ込みました。
「ごめんあそばせ」
亜梨沙は笑って立ち去りました。
怒り心頭の蘭姫です。