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平特盛の陰謀

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 左京は夕餉を食べると、


「休みます」


 さっさと寝てしまいます。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「樹里様、旦那様は女子おなごに会っていたのですよ、きっと」


 侍女のはるなが言いました。


「それは仕方ない事です。左京様はおもてになりますから」


 樹里は微笑んで言いました。はるなは涙ぐんでしまいます。


(何と健気な……)


「それなら、樹里様は僕と浮気をすればおあいこにゃん」


 懲りない元猫又の吏津玖りつくが言いました。そして樹里に襲いかかろうとしますが、


「ほらあ、こっちこっち」


 はるなに猫じゃらしを見せられ、ついそちらに飛びついてしまいました。


(悲しい猫の習性にゃん)


 吏津玖は心の中で泣きました。


 


 御所の近くのたいらの特盛とくもりの邸です。


(馨と加藤の中将の方は計画通りだ)


 彼はニヤリとしました。嫌な予感がする地の文です。

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