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左京、倒れる

 御徒町一族は光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄で、美女揃いでもあります。


 側室の寵愛を公平にしようと努めた左京は、毎日全ての側室の部屋を巡るという命知らずの苦行を二月に渡って敢行し、倒れてしまいました。


「そうなんですか」


 それでも樹里は笑顔全開です。


「申し訳ありませぬ」


 側室筆頭の龍子りょうしは他の側室を伴い、樹里に詫びました。


「私達が左京様に無理強いをしたせいで、お身体を壊す事になり……」


 嘘泣きまでする龍子です。


「嘘泣きではない!」


 感情を捏造する地の文に切れる龍子です。


「お気遣いなく。左京様は大事ありませぬよ」


 樹里は笑顔全開で龍子をなだめました。


「ありがとうございます」


 龍子は他の側室達と一緒に頭を下げました。


(左京様……)


 中でも、左京のそんな状況を作り出した元であるつかさは誰よりも気に病んでいました。


(左京様にもしもの事があれば、私も生きてはいられぬ)


 そこまで思い詰める司です。

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