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柏木、瑠里と会う

 御徒町一族は美女揃いで、しかも光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄でもあります。


 護に追い立てられるようにして、柏木は瑠里が働いている部屋に向かいました。


 少納言に任ぜられた柏木は、御所で働く女性達の間で評判になっていました。


「柏木様、どこか陰りがあるところが素敵ね」


「憂いを帯びたお顔がたまらないわ」


 好き勝手に喋る者達がいます。


 そんな声を耳にして、瑠里は気が気ではありません。


(柏木様には他に好きな方がいらっしゃるのかしら?)


 不安が大きくなる瑠里です。


「瑠里様」


 そこへそっと姿を見せる柏木です。


「柏木様!」


 瑠里の顔がパッと明るくなりました。


 二人の様子を見ていたお喋りな女達は、恥ずかしくなってその場から離れました。


「お会いしとう存じました」


 瑠里が涙ぐんで告げたので、柏木は仰天しました。そして、


「私こそ、お会いしとう存じました」


 見つめ合う二人です。


(これで諦めがついた)


 離れて見ていた匂の宮は思いました。

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