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君の魂に抱かれて  作者: 皐月-Satsuki-
boy and girls' aspects
87/136

9月2日/侑eyes    自転車狩り

ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)


この作品はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、

実際の物とは一切関係ありません。

初めて読む方は、本編からご覧ください。



ーboy and girls' aspectsとは?ー


このモードは主人公の視点ではなく、

君の魂に抱かれての主人公以外の登場人物の視点です。


これにより、より世界観がわかりやすくなります。


※目次の場合、下に行くほど時間が最新です。


俺達は粢先輩、菜月、聖夜、奏笑、俺、の5人で今、行動している。


「粢先輩、どこに行くんですか?」


俺達はただ放浪し、歩いているようにしか思えない。

だが、ちゃんと目的地がある筈だ。


「行く先なんてない!」


……。……。……。


「……本当ですか……?」


嘘だろ!?

俺達の今までかなりの距離を歩いてきたのに、

目的地がないだと!?

今までの努力は何だったんだ!?


「……俺達は今まで何の為に歩いていたんですか……?」


「…………」


「そこで無言にならないでくださいよっ!」


かなりの脱力感が身体を襲う。

足が最も疲労が溜まっている。

当たり前だ……。

あんなに歩いたんだからな……。


「粢先輩、何処か目的地を決めませんか……?」


せっかく此処まで歩いてきた。

その努力は意味がないというのはあんまりだ。

あまりにも、酷過ぎる……。


「ってか、ここどこ?」


……。……。……。


聖夜の一言で、周りが沈黙する。

周りは見渡す限り自然に囲まれている。


「さ、さぁ?奏笑ちゃん知ってる?」


菜月も知らないようすだった。


「さぁ~?どこだろうねぇ~ここぉ~」


……。……。……。


まさに絶望的な状況……。

また、俺達は放浪するしかないのか……?


「お前達、知らないのか!?」


粢先輩が俺達の方を振り返り、強めの口調でそういう。


「じゃぁ!粢先輩は知ってるんですかっ!?」


「…………」


「そこで無言にならないでくださいよ!」


くそー!俺達はどうすればいいんだ!?


「とにかく、安全な所に行こう」


安全な所……?

おお!その手があったか!


「そうですね!そうしましょう!」


俺達も体験した通り、

この世界では戦闘が勃発している。

だからこそ、安全な所に行く。

だけど、安全な所って何処だろう?


「ふぅ……私だってちゃんと最初から考えていたんだよ」


誇らしく腕を組みながらそういう。

粢先輩はそういうが、さっき思いついたんだろう。


「でも、安全な所って何処ですか?」


こんな世界に安全な所なんてあるのか?

林の中は既に一回戦闘に合ったから、安全とは言えない。

町の中は既に一回爆発音が聞こえたから、こちらも安全とは言えない。

なら、他に何処がある?


「簡単だなことだ」


「え……?」


先輩は黙ることはなく、そう逞しくいった。

結構期待が持てそうだ。


「桜凛市の外だ」


桜凛市の外……?

一瞬意味が分からなかった。

だが、すぐ理解できた。


「なるほど!確かに桜凛市から出れば安全かもしれない!」


100%安全とは言えない。

が、此処にいるよりは遥かに安全だ。


「おいおいマジかよ……桜凛市を出るって結構距離あるぞ?」


……。……。……。


確かに……聖夜のいう通りだ……。

この町から出るっていっても、そんなに簡単じゃない……。

歩きだったら途中で餓死か、疲労死しそうだ……。


「多少危険を伴うが、歩き以外の方法で行くしかない」


「多少危険……?」


菜月は小首を傾げる。


「歩き以外のほうほう~?」


う~~~ん……。

どうやって行くんだろう?

多少危険?滑ってくのか?

おお!確かに速そうだな。

多少危険だけど。


「答えは……自転車だ!」


あ!なるほど!

確かにこれなら歩きよりは間違いなく速い。

でも……。


「その自転車をどうするんですか……?」


「街に出て自転車を狩るしかない」


妥当、これしかないだろう。

作れるものでもないし、生み出せるものでもない。


「皆はこれでいいな!?」


粢先輩は皆の同意を求める。


「問題ないですよ。璃桜先輩」


「うん。良いと思うよ」


菜月はうんと頷く。


「菜月ちゃんがいいっていうならいいよ~」


皆は先輩の意見で賛成。


「ええ、いいですよ」


俺も賛成にした。

こうして全員の意見が一致した。


「よし!では街に出るぞ!!」


粢先輩が再び歩き始める。

この道は町へ続いているのだろうか。

俺達は先輩に続く。


こうして、俺達の自転車狩りが始まった……。



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