9月2日/侑eyes 新しい風
ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)
この作品はフィクションです。
登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、
実際の物とは一切関係ありません。
初めて読む方は、本編からご覧ください。
ーboy and girls' aspectsとは?ー
このモードは主人公の視点ではなく、
君の魂に抱かれての主人公以外の登場人物の視点です。
これにより、より世界観がわかりやすくなります。
※目次の場合、下に行くほど時間が最新です。
「お前はどうして狙われていたんだ?」
俺達は林を歩く。
何処を目指すこともなく放浪する。
その最中、突如粢先輩が少女に問いかける。
「あ、え~とですねぇ~」
少女も俺達と行動を共にする。
『助けてくれたお礼をさせてください』
と、いう理由で。
俺にとっては、共に行動してくれる仲間が増えて嬉しい限りだ。
「道に迷ってた女の子がいてですねぇ~」
しかし、のんびりした性格だ。
いや、マイペースなのか?
いや、両方か……。
「それで?」
「道を教えたんですけどぉ~」
「ふむ」
偉いな。
道に困っていた人に道を教えたのか。
一般常識は兼ね備われているみたいだ。
「道を教え終わった途端にですねぇ~」
「…………」
「あのグループがいきなり、『校則違反で~す』って言ってきてですねぇ~!」
この娘い言う可愛く聞こえる。
だが、実際は生死がかかっている状況。
お遊びではなく、本気。
「いきなり発砲されてですねぇ~」
酷い状況だ……。
困っていた人に道を教えただけなのに……。
発砲までされるなんて……。
「お前も武装高校だろう?」
「そうですけどぉ~」
やはり、桜凛武装高校の生徒だったか……。
それはそうだ……。
あの、速さは一般人じゃなかったからな……。
「何故、戦わなかった?」
粢先輩が痛い所を突く。
「うぅ~。それは……」
少女が言うか言わないかを迷っているようだ。
が、少女は口を開いた。
「だって~!相手は鉄砲ですよぉ~!私、鉄砲相手は苦手でぇ~」
「…………」
「それで、逃げ回ってたとう訳ですよぉ~」
……。……。……。
とにかく、この娘は相手が鉄砲だと、勝てない。
だから、逃げ回っていたってことか……。
「それで、逃げてきた先が……」
重い空気の中、聖夜が口を開く。
「俺達の所だった、ってことか……」
聖夜の続きは俺がいった。
「そうなっちゃいますねぇ~」
……。……。……。
しばらく、場が凍りついた。
マズイ……。どうにかしないと……。
だが、何を喋ればいいのか輪かわからない。
「ところで、君の名前は?」
まだ、名前を聞いてないことに気が付く。
だから俺は少女に名前を聞いた。
「私は新稲 奏笑、桜凛武装高校2年現代剣術科のCランクだよぉ~」
新稲 奏笑……。
Cランク……?
結構高いんじゃないか?
「し、し、し、ジーランクだと!?」
何故か先輩が一番驚いていた。
まぁ、確かに凄いよな。
「Cランクです」
俺は先輩の発言に訂正を入れる。
「ああ、間違えた……。Cランクだと!?」
訂正を入れる先輩。
「へぇ~~~。奏笑ちゃんって凄いね」
菜月も奏笑に感嘆する。
「え~そんなことないよ~」
少し照れている。
なんか、可愛らしい……。
「馬鹿な……」
何故か、先輩は失望していた。
何かあったのだろうか?
「どうしたんですか?"Bランク"の璃桜先輩?」
聖夜は"Bランク"を異常に強調する。
「う、うっさいわっ!!ボケっ!!」
??????
俺には何故、先輩が動揺しているのかが分からない。
ああ、そうだ……。
俺達の自己紹介がまだ済んでない。
「まぁ、いきなりでなんだけど、俺は天神 侑。桜凛高校2年だ」
「よろしくねぇ~」
最低限の必要事項を述べ、自己紹介を済ます。
「俺は、桜凛高校2年で衛藤 聖夜だ。ひとつよろしく」
「あ、う~ん。よろしくね~」
俺に続いて、聖夜も自己紹介を済ます。
「あ、私は桜凛高校2年の蝶野 菜月。よろしくね」
菜月は手を前に差し出した。
「あ!うん~!よろしく~!菜月ちゃ~ん~!」
奏笑は菜月の手を握り、上下にブンブンと振る。
菜月も少々対応に困っていた。
「私は……」
粢先輩が口篭る。
そして、ゴホンと咳払いをし、
自己紹介を始める。
「私は、桜凛武装高校3年で…ランクの粢 璃桜だ。よろしくな」
何ランクか、聞き取れなかった。
さっきから先輩の様子がおかしい。
「え~?なにランクですかぁ~?」
奏笑も聞き取れなかったらしく、聞き返す。
「Aランクだ」
何嘘を付いてんだ先輩は……。
俺は訂正を入れることにした。
「Bランクです」
「うっさいっ!黙れ!」
何故か、自分のランクを偽る。
何でだろう?Bランクって不名誉なランクなのかな?
「へぇ~Bランクですか~羨ましいですねぇ~凄いなぁ~」
「くぅ……」
先輩が苦声を漏らす。
なんだか、プライドが傷ついたような感じもした。
「あれ~?私なにかいいましたかぁ~?」
「断じて言ってない!気にするな!」
先輩が再び歩みを再開する。
俺は先輩に小声で話かけた。
「……先輩……Bランクって不名誉なランクなんですか?……」
「そんなことはない」
先輩が即答する。
だが、先輩はランクを偽った。
「何でランクを偽ったんですか?」
「…………」
先輩が黙り込む。
が、先輩は早口で話し始める。
「……私は3年生でBランクで、あいつは2年でCランクだぞ……?」
「先輩の方が上じゃないですか?」
「ああっ!もういいっ!」
先輩がそっぽを向いてしまった。
う~~~ん……。
先輩の方が上なのに、どうしてこんなに動揺しているんだ?
「先輩、なんか気に触れましたか?」
「うっさいわっ!!ボケっ!!」
プライドというものなのだろうか?
これ以上追求しない方がいいな……。
俺達は新たな仲間と共に、再び行動を開始した。
ー登場人物ー
新稲 奏笑(にいな かなえ):(女)
桜凛武装高校2年現代剣術科でCランク。
武器は忍者刀(左右)で、戦闘スタイルも忍者。
侑達を危険から守ってくれる。
銃などは所持していないが、手榴弾、閃光弾、煙幕弾、焼夷弾、
などを所持している。
煙幕弾には、催涙ガスが入っており、通常の煙幕弾も所持している。
のんびりとした性格。そして、何処までもマイペース。
忍者に憧れて桜凛武装高校に入学した。
身長:156cm
体重:44㎏
B.W.H:81.48・83
血液型:AB
髪色:若紫色(紫系)ロング、リボンを付けている
誕生日:9月27日
年齢:16