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君の魂に抱かれて  作者: 皐月-Satsuki-
boy and girls' aspects
80/136

9月1日/沙耶eyes  出会い

ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)


この作品はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、

実際の物とは一切関係ありません。


「君の魂に抱かれて」は本編とboy and girls' aspects

で構成されています。

初めて読む方は、本編からご覧ください。



ーboy and girls' aspectsとは?ー


このモードは主人公の視点ではなく、

君の魂に抱かれての主人公以外の登場人物の視点です。


これにより、より世界観がわかりやすくなります。


※目次の場合、下に行くほど時間が最新です。



桜凛高校の全生徒の殺害。


その命令が本当かどうかわからない。

そもそも、此処が異世界なんて信じられない。

外見もなに一つ変わらない。


私は真実を視るため、桜凛高校へ向かった。


しかし、こんなにも走っているのに誰一人とも会わない。

店などは暗い。家も暗い。

明かりなんて一つも照らしてなかった。

照らしているのは、もう沈みかけている太陽の光だけ。


璃桜の情報が正しければ、

もう射撃科の一部は桜凛高校にいることになる。

そこで、指令を遂行。


つまり、桜凛高校の全生徒の殺害。

そんな狂気な指令は止めなくてはならない。


私は走り続けた。



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



はっきり言って、私は桜凛高校の場所がわからない。

私は外出なんて滅多ににしない。

少しぐらいは桜凛市の勉強をした方がよかったと後悔した。


しかし、私の刀の一振、

『神切』が私を導いている気がした。


『神切』


神を切った刀。

『神の力』が宿されている刀。

そう桜夜家には伝わってきた。

桜夜家の神刀。

それが、この神切。


私は神切の導くままに走った。



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



「此処は……?」


神切に導きだされた。

それがこの場所。


そこは、木々が青々と茂っている広場のような所。

桜凛市にはこんな美しい所が残っていたのか……。


その場で深呼吸をした。

やさしい風が髪を揺らした。


私はその場を少し歩いてみた。

『ガサガサ』と音を立てながら歩く。


「美唯!!逃げろ!」


いきなり少年の声がした。

私はその声で思い出した。


桜凛高校の生徒が危ない!

私は声のした方へ向かった。


「潤!!」


少女の声がした。

どうやら最低でも二人はいるらしい


「何やってんだ!早く逃げろ!!俺を構うな!!」


「なにかっこつけてるのッ!?」


誰かに襲われているのだろうか!?

これは急がなければ!


「君達!無事か!?」


私は少年と少女に話しかけた。

少年、少女は見慣れない制服を着ていた。

やはり、桜凛高校の制服なのだろうか?

そこには、二人しかいないようだ。


少年が驚愕の表情をしてこちらを振り向く。


「そんなに驚かないでくれるかな?」


どうやらこの少年、少女は警戒しているようだ。

警戒するということは、

もう狙撃科の一部が指令を遂行しているのか!?


「この通り、私には攻撃の意思はない。安心してくれ構わない」


私は両手を上げ、戦闘の意志がないことを主張する。

これで、安心してくれると助かるが……。


「それより、君達は無事か?」


私はそれが一番心配だった。

もし、桜凛高校の生徒だとしたら……。


「それより、あなたは……」


少年がようやく口を開いた。

まだ、警戒は解いていないようだ。


「私かね?桜凛武装高校3年で剣術科の桜夜 沙耶だ。宜しく頼む」


少年はしばしの間黙り込んでいる。

頭の中で整理しているようにも見える。

いや、何かを選択しているようにも見える。


「俺は中沢 潤。こいつは、成沢 美唯」


お互いに沢がついているな……。

間違えないようにしなければ……。


「中沢くんに、成沢くんか……」


頭を整理するため、声に出してみる。

するといきなり少女が前に出た。


「よろしくお願いします!桜夜先輩」


成沢くんが手を差し伸べてくる。

先輩と呼ぶということは1年か2年か……。

友好的で明るい子だ……。

私は迷わずその手を握った。


「ああ、こちらこそよろしく頼む」


私たちは握手を交わす。


これが『私』と『中沢 潤』『成沢 美唯』との最初の出会いだった――



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