表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/136

3話-(2) 

ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)


この作品はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、

実際の物とは一切関係ありません。


「君の魂に抱かれて」は本編とboy and girls' aspects

で構成されています。

初めて読む方は、本編からご覧ください。



『ぐぅ――――』


不意に音が響いた。

その音が美唯から聞こえてきた


「……ッ!!!」


美唯が頬を赤らめて、お腹を抑えてる。

お腹が鳴った音か……。

ビックリした……。


「ん……?」


桜夜先輩は周囲をキョロキョロと見渡す。

先輩はお腹が鳴った音だとは気付いていない様子だ。

だが、音には気付いたようだ。


俺は空を見た。

もうすっかり夜だ。


「桜夜先輩、もう夜ですね」


いつもなら家でゆっくと過ごしてるな……。

テレビなどを見ながら、何かをしている時間帯だろう。


「そうだな……」


先輩も暗くなった空を見上げる。


今は何時なんだろう?

時計も止まっているから、それも分からない。


「……ッ!!!」


美唯はまだ、恥ずかしそうに俺達を見ている。


確かに動いてばっかりだから、お腹がすいた。


「お腹すきましたね」


普段なら、もう食べ終わった時間かな?

俺は一人暮らしだから、飯は破滅的だ。

考えない方がいい。


「そうか?なら在り合わせの物を食べるといい」


……何か食べる……。


!!!!!!


どうやって食べるんだ?


電力がないのに!

それとも何か買って……。

って!買えないのか!?

人がいないから!?


「どうしたのかね?」


焦りを隠し切れなに俺に、先輩が声をかける。


「食べ物がないんです……」


走り回っていたせいか、かなりお腹がすいた。

水も飲んでいない。


そういった瞬間、先輩は何かを取り出した。

そして、取った物を月明かりに当て、内容を確認している。


「なら、このカップラーメンと言うものを食べるといい」


桜夜先輩から、カップラーメンを渡された。

なんてありがたい……。


真実を教えてもらって、食料まで恵んでくれて……。


「あ!ありがとうございます!」


しかし、カップ麺しか来なかった。

必要なものが来なかった。


「…………」


俺は黙して先輩をみつめる。


「ん?どうかしたかね?あまり好みではないのか?」


いや、カップ麺だけ貰ってもな……。


このまま食べるのか?

スナック感覚で、パリパリっと……。

お年寄りには勧められない食べ物だな。


先輩には申し訳ないけど言ってみるか……。


「先輩……大変申し訳ないのですが……水の方は……」


なぜか、言語がおかしくなる。


「おっと、これは失敬。」


先輩がペットボトルを渡す。

俺はそれを受け取った。


「…………」


「ん?どうかしたかね?あまり好みではないのか?私はその水が好みなのだが……」


先輩はこの水が好きなのか……。

俺は月明かりにペットボトルを照らす。


~月明かりの天然水~


それが商品名だった。

まさしくこの状況に相応しい天然水!

って!そんなのはいいんだよ!


「桜夜先輩……カップ麺に必要なものってわかりますか?」


失礼だとわかってるが、質問する。

なんか、先輩を馬鹿にしているみたいだな……。


「勇気と根性だ」


自信満々な態度で言う。

俺は言葉が見つからない。


「…………」


本当にわからないのか……?

先輩は何歳なんだ……?


「100℃以上のお湯はありませんでしょうか……?」


俺はこの言葉で気付く。


そうだ……。


どうやって水を沸騰させるんだ……。

火を付ける手段がないことに気付いた。


俺達の生活は豊か過ぎた……。


ライフラインが断たれた今、俺達が豊かな生活を送っていたことに気が付いた。


「お湯?お湯など持っていないが……まさか飲むのか!?」


先輩は眼を大きくし、驚愕している。

その桜夜先輩の表情に俺も同じ表情で返す。


「飲みませんよ!そんな100℃以上のお湯!!」


この人……。

本当にわからないのか……。

カップ麺に必要なものを……。


「カップ麺に必要なんですよ!」


何か、常識すぎて言うのも抵抗があった。

だが、もうこのカップ麺は食べられない。

水はあるが、沸騰させる術がない。


「そうだったのか?なら最初からいいたまえ」


先輩は笑いながら立ち、林の方に歩いていく。

なにをする気だろう?


「桜夜先輩!?」


「心配は無用だ。すぐ戻る」


先輩は林に姿を消した。

本当に帰ってくるのだろうか?

いろんな意味で心配する。


俺は美唯の方を視てみる。


「………ッ!!!」


まだ、恥ずかしがってんのかよッ!?



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



体内時計で10分後……。


「今帰ったぞ」


桜夜先輩が腕いっぱいに物を持っている。

もう、暗いから何が何だかわからない。

そこまで暗くなっている。


「なに持ってきたんですか?」


もう眼は闇で意味をなくしている。


「ああ、石と木板と木の枝だ」


よく先輩はこの暗い中見つけてきたな……。

先輩は持ってきたものを地面に置く。

そして、石を綺麗に円状に並べ、

その円の中心に枝を大量に置く。

その光景で思わせるのが、たき火だった。


「たき火ですか?」


「そうだ。もう暗いからな」


たき火。良い案だ。

これなら明かりにもなる


「お――――い!美唯!お前も手伝え――――!!」


俺は美唯に呼びかける。

美唯がどこにいるか、暗くて分からない。

だけど、美唯の居そうな所に向かって声を出す。

すると俺の声に反応して、美唯がそこから駆け寄ってくる。


「ええッ!たき火ッ!?」


なぜか美唯は嬉しそうだった。


たき火に思い出があるのだろうか?

過去に何があったのだろう?

いや、前世の問題だろうか?


どっちにしろ、あまり想像したくはないが……。


「よし!下準備は完了だ。あとは……」


桜夜先輩は板を前にだす。

先輩の手には、棒上の枝がある。


先輩は手を開いて、左右の手の平に棒を挟む。

その棒の先を、板の小さな穴に入れる。


まさか……。


先輩は左右の手の平をこすり合わせる。

そうすると、勢い良く棒が回転する。


「……火おこしですか……?」


その行動で思わせるのは、火おこしだった。


「ああ、そうだ。他に何に見える?」


先輩は左右の手の平をこすり合わせる。

だが、なかなか火が出ない。

その前に、煙が出ない。


案外、火おこしって難しいってテレビで視た事ある。


「先輩!そうじゃなくて、もっとこうですよ!」


美唯は妙な動きで先輩にジェスチャーし、先輩に指摘する。

美唯だってそんなこと知らんだろ?


「こうか?」


先輩は言われた通りにする。

言われた通りにする先輩もどうかと思った。




◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇




待望の黒い煙がでた。

おお!すごい!結構難易度の高い火おこしを成し遂げたのか!?


だが、次の瞬間、


黒い煙が自らの意思があるように、先輩の顔に次々と直撃。


「ケホッ!ケホッ!ケホッ!」


桜夜先輩は咳をし、棒を離してしまった。

惜しいところまでいったのにな……。


でも、火おこしって煙が出てからが本当の勝負なんだよな。


「ああ……」


美唯は残念そうな声と表情を浮かべる。

美唯はお腹が減っていたようだが、大丈夫なのだろうか?


「ケホッ!ケホッ!……すまない……こういうのは慣れてないんだ……」


慣れてる人っているのか……?

どれだけ質素に育ているのだろうか?


「すまない……。もう一回チャンスをくれ……」


断る理由もないので、俺達は頷き、

桜夜先輩が再び火おこしを続行する



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



ようやく、煙が出始めた。火の粉も出始めている。

その煙が再び自らの意思があるように先輩の顔に四方八方に直撃……。


俺は今、すごい神秘的な光景を眼にしている。


「ケホッ!ケホッ!ケホッ!」


だが、先輩は棒を離さずに持っている。

煙にうたれながらも、もくもくと棒を回転させる。


『不屈な心』その言葉がよく似合う姿だった。


自分が不慣れな煙に、真っ向に対峙している。

その姿は、俺達に勇気をくれた。


「――ッ!?」


桜夜先輩は短い悲鳴をあげ、手から棒が抜け落ちた。

そして、無残にも煙は消えていった。


「せ、先輩!?」


美唯は先輩に心配そうに声は上げる。

桜夜先輩の腕は小刻みに震えていた。


「ああぁぁ……腕に力が入らない……」


先輩は自分の手を広げ、見つめている。

それほどまで頑張ったてことだ。


「先輩!代わってください!!」


美唯は棒を拾い、火おこしを始める。


「ああ……すまない……」


先輩の手はブルブルと震えている。

手にも力が入らない様子だ。


美唯の方を見る。

一心不乱に炎を起こすために対峙する美唯。


逞しいぞっ!美唯!


「うりゃゃぁぁあああああ―――ッ!!!」


かなり一生懸命だ。

だが、その一生懸命さが惨劇を呼ぶこともある。

それが、この世界なのだから。

このことは、例え異世界であろうが覆らない。


「うぎゃゃぁぁああああ―――――ッ!?」


美唯は手の平から棒を離す。

そして、痛そうに腕を押さえてる。


「痛い……。つった……」


腕がつったようだ。

だから力任せだと……。


若さ故の過ちというものか……。


「中沢くんッ!君が最後の希望だ!」


そう言うと桜夜先輩は俺に棒を渡す。

致し方ない。

俺だけ何もしないというのは嫌だ。


俺の力を存分に魅せてあげよう……。

どこからでもなく、自信が湧き出てくる。


「わかりました……」


俺は先輩から棒を受け取る。


これからは、難局が続くだろう。

俺は二人の凄惨を視て既に理解していた。


俺は棒の先を板の穴に入れる。

だが、暗くて穴もわからず一苦労。


そしてセットアップ完了。


「潤!私達のかたきは取ってよ!」


「別にアンタ等、死んでないでしょうッ!?」


俺は火おこしを始める。

俺なら出来ると信じて……。


何なんだろう?この展開は……。



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



やってみないとわからないだろう。

予想を遥かに超えて、難易度が高い。


しかも、今日は風が強い。

火がつき難い環境が出来上がってる。


天運は俺の味方ではないか……。


だが、老師の長年の修行を耐えてきた、俺はなめるな―――――ッ!!!!!


「中沢くん!私も手伝おう!」


俺の手の上に先輩が手置く。

なんか、ドキッとすることを平気でする先輩。

その手は温かい手だった。


「桜夜先輩!?腕の方は大丈夫ですか!?」


先輩は腕に力が入らない状況だった。


「この場に及んでそんな事は言ってられんよ」


二人の力が合わさって、棒の回転は増していく。

いつ火がででもおかしくないくらいの勢い。


「先輩!加勢します!」


美唯は先輩の手の上に、手を置く。


「よし!このまま一気に行くぞ!」


俺達の棒は加速する。

これが、三人分の力なのか……。


そして、待望の黒い煙が出始める。

此処からが本番だ。


だが、その煙は神の悪戯か風に流され桜夜先輩へ……。


「ケホッ!ケホッ!ケホッ!」


桜夜先輩は咳をして、手を離してしまった。


安心してください……桜夜先輩……。

貴方の意思は……俺が継ぎます――!!

だから、安心して……安らかに逝って下さい。


「桜夜先輩ッ!!」


まるで、世界大戦時に今まで行動を共にしていた、仲間の兵士しかも一番の戦友が倒れたときを思わせるように、美唯は心の底から先輩の名を叫んだ。


「私はこれまでだ……ケホッ!ケホッ!ケホッ!……後は任せたぞ……」


桜夜先輩が名誉の戦死。

先輩は安らかに旅立った。


なんだか本当に世界大戦の状況を思わせる……。


しかし、なぜ煙は見事に先輩に向かって行くんだろう?


そういう体質なのかな……。

不幸体質?ちょっと違うか……。


「先輩!任せてください!絶対に火を……」


ここで美唯の言葉は終わった。

次の犠牲者は美唯だった。


「ぎゃぁあああああ―――――ッ!つったぁああああ―――――!!」


美唯は手を棒から離す。再びつってしまったようだ……。


よっし!この状況をテレビ風にナレーターを付けてみよう!


『成沢 美唯』

彼女のあまりにも短すぎた畢生。

そして、叶わなかった想いと約束。

だが、その想いも今となっては夢のまた夢。

その彼女が断末魔にいった最期の言葉。

それは……。

『ぎゃぁあああああ―――――ッ!つったぁああああ―――――!!』


俺は素晴らしいナレーターを入れた。

そのナレーターのセンスに自分で鳥肌が立つ。


本当に戦争のドラマみたいだ!



~後、残されたのは、俺、ただ一人~



なんだか、本当に燃えて来る。

映画化だって夢じゃないんじゃないのか?


「中沢くん!もう一息だ!!」


戦死したはずの先輩の声が聞こえる。

先輩って死んだんだよな……。


まぁ、いいや。ゾンビってことで。


俺は火おこしに意識を集中させる。


座興もこれまで……。

そろそろ本気を出そうか!


「うぉおおおりゃゃややややあああああーーーーー!!!」


俺は最後の力を振り絞り、全力で、左右をこすり合わせる。


これにナレーターを付けてみよう!


最後の希望の一人。『中沢 潤』

彼は日本の最終兵器、『わさび』を手に此処まで戦ってきた。

わさび……。それは食用としては一般的だろう。あの緑色のを想像するといいだろう。

だが、使い方を変えれば、恐ろしい兵器へと存在意味を変える。

わさび……。それは外人には不慣れな物。

そのわさびの本当の使い方を知っているのは日本人だけ。

彼らはわさびを手に戦う俺を軽蔑するだろう。

そして、嘲笑うように、こう言うだろう。

『ヘェ!ジャパニーズ!ソンナモノデワレワレヲ、タオスツモリデスカ!?』

わさびの本当の意味を知らない外人はわさびの脅威を知らない。

わさびの真の価値を知ってしまえば、わさびへの価値観は一変する。

『ナンテコッタ!コレガジャパーンのサイシュウヘイキ!ソコクガアブナイ!』

そう……。外人は祖国すら危険に晒される恐怖に押し潰される。

わさびは一国家を屠るほどの脅威なのだ……!!

そのわさびの使い道は……!


ん……?


なんだか話が脱線しているな……。

なんで俺が、わさびを手に戦わないといけないんだ?


俺は火おこしをしていたということを思い出し、更に勢いを増すッ!


「なに……?まだこんなに力が残っていたとは!」


桜夜先輩が感嘆している。

そして、火花が散はしめた。

この瞬間を俺達は心待ちにしていた。


そして、その火花は火へと姿を変えた――!


「美唯!枝もってこい!」


この好機を逃すわけにはいかない。

死んだはずの美唯をチートで復活させ、パシらせる。


「わかった!」


美唯は石を円状に並べた中心に置いてある、枝を持ってくる。


「持ってきたよ」


美唯が枝を数本持ってくる。

その枝を上下ににフリフリと揺らす。

必死にしている俺はその動作に少しイラッと来た。


「よし!火に近づけろッ!」


「どう?この枝曲がって見えるでしょ?」


「どうでもいい!それに見えん!」


美唯は、俺の育てた火の近くに枝を近づける。


そして、枝に引火

これで、火おこしは無事に遂行した。


「よし!石の所に戻せ!」


「そんなこと知ってるよッ!」


美唯は先輩が大分前に作っておいた

たき火セットの中心に投げる。


そして、次から次へ別の枝に引火。


「やった……」


俺は大地に倒れこむ。

もう身体は限界だ……。


「おお!やったのか!?」


「はい、やりましたよ!桜夜先輩!」


二人はお互いの手を叩き合い、奇妙なぐらい喜んでいる。


なんだろう?

このやりきった感覚は……。

達成感に満ちている。


日本国に……栄光あれ……!



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇



いよいよ、たき火は本格的なものになった。

そういえば、ご飯はまだだったな……。


「桜夜先輩、お腹すきません?」


俺は、先輩に話しかける。

そういえば、カップ麺を貰ったんだっけ?

おお!ありがたい!忘れてた。


「そうか?ならそのカップラーメンと言う物を食べるといい」


そうか?って……。

先輩はお腹減ってないのか?


「先輩はお腹、減らないんですか?」


「無論、減っている」


先輩は目を閉じそう言う。

しかも、妙な笑みを浮かべていて、額には冷汗を掻いていた。

相当お腹が減ってるのだろう。


「先輩、これ返します」


俺は先輩にカップ麺を返す。


「……私を哀れむつもりか……?」


「いえ……そんなつもりは……」


俺はこの状況を考える。

カップ麺はどっちにしろ食えないんじゃないだろうか?

水はあるが、沸騰に耐えられる入れ物がない。

ペットボトルでは無理だろう。


「どっちにしろ、食べれないんです」


「ん?そうなのか?」


まぁ、食えないことはないけど……。

生でなら……。


『ブンッ!』


先輩はカップ麺を受け取って、林に投げた。


「ああぁぁ―――――ッ!!」


美唯は悲鳴にも良く似た声を発する。

いや、絶叫か……。


「桜夜先輩!どうして投げたんですか!?」


美唯は桜夜先輩に問い詰める。

確かに投げるまではしなくても……。

桜夜先輩のキャラなら、

「食べ物は粗末に扱うな!」

とか、

「日本人なら米を食え!」

とか言いそうなのに、食べ物を林に投げるなんて……。


「食べれないものを持っていても、お荷物だろう?」


それにしても、先輩の行動は大胆だ。

逆に言えば、今まで先輩はお荷物を持っていたということにもなる。


「え……?食べれないんですか?」


「そのようだ」


美唯はあっさり下がっていった。

そして、バタっと倒れこんだ。


「食べ物がないのなら、空腹を紛わすためににも寝るしかない」


「え……?」


美唯の方を見る。

確かに眠っている。

と言うより、気絶の方が正しいのだろうか?


「私も寝ることにしよう……」


桜夜先輩も倒れこむ。

そして、眼を閉じる。


思わず見つめてしまうほどの寝顔だった。


俺は空を見上げた。


そうだった……。

此処は異世界だったんだ。


そのことを今まで忘れてしまっていた。

自分でも不思議に思う。


ー9月1日ー


今日は本当に色々なことがあった。

俺は今日を振り返る。

未だに、自分の身に起こった出来事のような感じはじない。


夢を見ているようだ。


だが、今は現実。

この異世界と向き合い、早く元の世界に戻ろう。


この異世界の脱出方法を探そう。


仲間と共に――



ー登場人物ー



桜夜 沙耶(さくらよ さや):(女)


桜凛武装高校剣術科Sランクの3年。称号は『至高の桜月導』(しこうのおうつきどう)

沙耶は武家三大名門の一家、桜夜家に生まれ、小さい頃から剣術の修行を受けていた。

桜夜家の妖刀の一つ『神刀・神切』に導かれた先で、休憩中の潤と美唯と偶然出会った。

沙耶は潤達と協力し、この異世界の原因、脱出方法を探す。

潤達のメンバー内でリーダー格であり、皆をまとめる役柄を担っている。

常に仲間の前に立って戦う姿勢は、桜夜家の剣士としても、誇り高く生きることを志にしているため。

剣術一筋の為、近年の若者の傾向に疎いという短所を持つ。その為、カップ麺の作り方も分からない。 

あと何故か、黒煙が高確率で沙耶に向かうという不幸体質?がある。

剣を握って、戦いに敗れたことは一度もない。

『~したまえ』が口癖。

         

身長:168cm

体重:50㎏

血液型:AB

B.W.H:86.55.85           

髪色:紅色(赤系)、ロング

誕生日:8月26日

年齢:18



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
投票は終了しました。多くの投票ありがとうございました。
君の魂に抱かれて キャラクター人気投票
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ