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9話-(1) この世界の真意

ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)


この作品はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、

実際の物とは一切関係ありません。


「君の魂に抱かれて」は本編とboy and girls' aspects

で構成されています。

初めて読む方は、本編からご覧ください。



俺達は爆発音がした方向へ向かう。

黒い煙が立ち昇っている。

多分、現場はそこだろう。


「桜夜先輩―――!!!待ってください!!!」


先に入る先輩に向かって叫んだ。

すると先輩がスピードを遅めてくれた。


「月守さん、痛くない?」


月守さんは怪我人。

痛み止めを飲んでいるから、痛まない筈だが、

ただ痛まないだけ。


「このくらいなら心配は要らないっ!」


月守さんは足が速い。

部活をやっているんだろか。

体力も十分にある。


「せっかく桜夜先輩が足を遅くしてくれたんだから速く行こう!」


体力が有り余っている美唯は、逸早く先輩の所へ走って行く。


「ああ!美唯ッ!待って!」


「了解!」


全員スピードアップする。


そして、ようやく先輩に追いついた。


「何だったんですか!?さっきの爆発音は!?」


爆発音。

それはさっき屋上で聞いたあの爆発音。


「わからない。だが、確実に戦闘は起こっている」


戦闘。

人の殺し合い。

また、そんな事が起こっているのか?


黒煙がだんだんと近くなる。


「止まれ!!」


先輩の声と共に俺達は停止する。

周りには家などがある普通の道路だ。


「此処を右に曲がればもう戦場だ。そんな危ない所まで君達が着いて来る必要はない!」


右に曲がれば戦場。

此処からでも、様々な音が聞こえてくる。


「私は戦場へ行く。君達は此処で待っていてくれ!」


俺達を戦場には連れて行きたくない。

それが先輩の想い。

なら、俺達はその想いに従おう。


「分かりました。桜夜先輩も無事で」


俺達は此処で待機。

此処が安全と言う保障はないが、

戦場よりは比べ物にならない位に安全だろう。


「中沢くん。これを」


先輩は抜刀状態で三日月宗近を俺に渡す。

俺は迷わずに受け取った。


「幸運あれ!」


先輩はこの道路を右に曲がり、

戦場へ駆け抜けて行った。


俺はその姿を眼に焼き付けた。


「桜夜先輩……どうか無事で……」


俺達は右へ続く道路から、死角である場所に隠れた。


「沙耶先輩……」


だが、嫌な予感は一切しない。

俺は桜夜先輩の強さを知っている。


「潤、この辺りなら誰もいないみたいだね」


「そうだな」


この辺りは誰もいない。

だが、警戒は怠らない。

先輩……。どうか無事で……。


……。……。……。


俺達は待機を続ける。

様々な音が混じり合って聞こえてくる。


『ドカ―――――ンッ!!!!!』


「うぉお!?」


不意に爆発音が聞こえた。

俺の鼓膜を刺激する。


「うわぁあ!?」


月守さんは慌てて耳を塞ぐ。

美唯は眼を閉じ、黙している。


あの凄まじい爆発音。

その爆発音も人を殺す音。

なのに俺はこうして黙ることしか、

自分の身を守ることしか出来ないのか?


いや……。

俺は能力に目覚めた――。

この能力があれば、仲間を守れる――。


俺は左眼を見開く!

左眼が熱く滾る。


そして、俺達を囲む結界を創る――!



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