第15話 あとがき
あとがきです。
ここまでの内容の若干のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
また、作者の自我が出ていますので、作者の思想には興味がないって方はブラウザバック推奨です。
では始めます。
本作は2026年2月中旬、カクヨム10周年を記念した
〝「次の流行は、ここから始まる。」カクヨム10テーマ小説コンテスト〟
をキッカケに執筆されました。
応募要項には【1万文字以上】という低ハードルで。
なんと驚いたことに“骨太ダークファンタジー部門”なる項目があったんです。
一時期、X(旧Twitter)でも話題になっていたと思います。
でまぁ、私もいろいろ概要を確認したりして。
骨太というワードには惹かれるものもありまして。
ちょうど良さそうなアイデアが、お蔵に収蔵されていたものですから。
2025年の秋ごろにカクヨムの近況ノートでもお知らせした、供養済みの没ネタを元にして。
いっちょやってみちゃおっかな? と思い立ったワケです。
没ネタ自体はハーメルンのチラシの裏に投稿されているので、興味があればそちらをご確認ください。
リンクも貼っておきます(https://syosetu.org/novel/390051/)。
なんの得にもなりませんよ?
実はこの没ネタも、書き始めたキッカケは小説家になろうで開催されていた「お題で飛び込む新しい世界 戦記」って企画です。
内容的には結構変更を入れています。
悪役貴族、人外、戦記、成り上がり、ハーレム。
こうした大人気要素を取り入れながら。
私の趣味をふんだんに取り込んで出来上がったのが、本作の今の形です。
官能要素は消えました。
その代わり、ハーレム要素と成り上がり要素が強くなりました。
戦記要素は、一般的なイメージからすると、相変わらず薄めかもしれません。
ごめんなさい。
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◆なぜ悪役貴族ものをチョイスしたのか?
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悪役貴族もので、〝悪役〟そのものの概念に切り込んだ作品って、あんまり見たことないなぁと。
じゃあ、本作が十分に切り込めているのか? と問われると「他よりは多少」としか自信を持ちませんが。
単なる設定止まりではなく、悪役貴族の生まれる背景や環境にまで、本作ではスポットを当ててみました。
骨太ダークファンタジーも定義が難しいですけど。
最近見たネット評論か何かで。
本格ファンタジーとは、架空の幻想世界における独自制度によって物語が動くもの、という文意があったので(だいぶザックリ言うと)、それを参考にして。
じゃあそこに、作品としての柱を一本通してあげれば、〝骨の太い〟ダークファンタジーになるだろうと考えました。
──悪役とは何なのか?
──主人公の人生とは何なのか?
今どき転生主人公が、転生した理由を問うのも一周回って新しいかな? なんて。
おかげで、叔父一家等のキャラクター性に深みを出せたと思っています。
主人公が元作家()という設定でもあるので、メタ的な視点も入れられましたね。
メタ視点はちょっと諸刃の剣なんですけど、チャレンジ精神でぶっ込みました。
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◆なぜ架空原作ものをチョイスしたのか?
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架空原作ものって、だいたい原作者の存在を完全に放置していますよね。
エンタメなので、読者からしたら細かいことはどうでもいいんですけど。
私は書き手なので、自分が本気で作品にのめり込むためには、細かい粗を乗り越えなきゃいけなくて。
物語を創るとき、創作者がある種の神になるのなら。
神ならざる一介の消費者が、どうしてその世界(異世界)に転生できるんだ? と。
幸いにも、クトゥルフ神話に使えるネタがあったので。
あ、じゃあそれだ! と納得できた次第でございます。
創作者自身が神じゃなくて、ただの電波受信者だったら。
架空とされている物語の世界に、転生(シナリオ破壊)してしまうのも不思議は無い。
主人公にとっては絶望で。
物書きにとっても超絶怖い設定ですね。
でも楽しいです。キマったァ、って感じで。
あ、あと。
本作の宇宙観については、他作品も追ってくださってる方にはほんのり、どういうコトなのか伝わると思います。
渾天儀の裏側。その一端にて。
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◆ぶっちゃけオマージュ多すぎでは?
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ぶっちゃけそうです。
本作は主に、
・異世界系Web小説群
・ジョージ・R・R・マーティン著『氷と炎の歌』──ドラマ版タイトル『ゲーム・オブ・スローンズ』
・TYPE-MOON(奈須きのこ)の『月姫』
上記を愛する心より執筆されました。
(海外ドラマが好きなラノベ好きって少ない気がします……)
世界観の基本骨子は、かなりゲースロです。
まぁ、ゲースロ自体が史実の薔薇戦争とかをモデルにしているはずなので、中世ヨ風ダークファンタジーですね。
私が優れていると思うのは、爵位とかの面倒な設定を、ゲースロでは総督などの職位に置き換えているコトです。
これはいい。カッコいい。読者的にも分かりやすい。
あと、旗印とか標語とかも、キャラの紹介をするのに非常に便利。
死なせるときの因果応報・自業自得っぷりにも、なんとなく凄みが出る。
ダイアニーシアス家のモデルは、ゲースロでいうラニスター家とボルトン家です。
劇中、かなりひどい悪人どもなんですけど。
そんな悪人にも人間としての深みがあるので、好きなんですよね。
あ、ラムジー・ボルトンは嫌いです。ドラマ版でリコン・スタークを殺しましたし。
主人公のモデルにしたのは、ティリオン・ラニスター。
ティリオン大好きです。「我こそは乳房と葡萄酒の神なり」これもオマージュですね。
主人公のエッセンスには、デナーリス・ターガリエンも、ちょっと入っています。
その要素というのが、月姫と関わってきます。
月姫の、人外ヒロイン要素!
アルクェイド・ブリュンスタッドが好きです。
エスメラルダの最後のセリフなんて、オマージュすぎてもはやパクリ。
石を投げられても仕方がないでしょう……
ただ、本作のエスメラルダは月姫のアルクェイド的ポジションであり、同時にゲースロの三頭のドラゴン的ポジションでもあります。
人間が簡単に使役できる存在ではないし、異なる種である相違を重視しました。
とはいえ。
大長編ファンタジー大河小説にしろ、ノベルゲーのテキスト量にしろ。
文庫本一冊目処の文字数とは、かなり違います。
月姫みたいに、あそこまで完成度の高い人外ヒロインを描くには、紙幅も足りなければ書き手のスキルも足りませんでした。
異世界系Web小説ものの要素を取り入れつつ、サブヒロインとかハーレムとかも足していくと、どう考えても本筋がひっちゃかめっちゃかになるので。
キャパシティオーバー&オーバーワークです。
なので、テーマとプロットを照らし合わせて。
私にできる現状最大のコストパフォーマンスが、本作のこういった形になります。もっと文章を〝うまく〟なりたいですね……
序盤と終盤の間に挿入された三段構成。
あれでも結構ギリギリのバランス感覚で、挑戦してみて楽しくもあり難しくもあり……いつかプロの編集さんに、アドバイスとかもらいたいものですね。
うん。
オマージュはリスペクト!
皆さんも好きでしょう?
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◆本作に続きはあるのか?
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評判次第です。
膨らませる余地は残してありますし、本作がハネなくても、私お得意のオリジナルシェアワールドで別作品として続きが生まれる可能性があります。
旧王朝の王女。
他の四方総督家。
現王朝の誰かなど。
いろいろスポットを当てる余地はありますね。
まぁ。
私のなかには常に、頭を使う作品は疲れるのでもっと気持ちいい作品を書こうよ! という想いがあるんですけど。
気がつくとなんだかんだで、こういう重厚系の作品を書くのがやめられない止まらない〜、って業に苦しめられてもいまして。
カクヨムのランキングバトル戦略じゃ、1話あたりの文字数は短く、更新頻度はコンスタントに、20話まではテンプレ〜って暗黙の了解があるらしいんですが。
本作みたいに1話あたりの文字数が多め。
且つ、話数も少なめになりますと。
ボリュームとクオリティで自信があっても、厳しい戦いを強いられます。
本作は改行を増やして、キャラの掛け合いも当社比多めにしていますが。
それでもカクヨムで勝つのは現状の戦場的に無理でしょう。
特に骨太ダークファンタジーなんて、本気で性癖の煮凝りみたいなやつをお出ししたら、見向きもされないはず(書き手の自己満足ではなく読み手のニーズに寄り添う必要がありますからね)。
私はハーメルン畑でぬくぬく育ったもので、「ハッハッハッ、笑うしかない」って感じです。
なので、良かったら高評価お願いしますね。
高評価なんてなんぼあってもいいですから。
私はこれからも、他人が書かないものを書き続けます。
できるかぎり、たくさんの人におもしろいと思ってもらえる内容を考えながら。
自分の書きたいものとの“合”(conjunction)を探して。
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◆最後に
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骨太ダークファンタジーが1万字程度で収まるワケがないだろ!
とりあえずここまで、対戦ありがとうございました。




