06・『世界の知識』とマインの魔法属性 1
今日は少々遅れてもうた。そして今回前話で予告していた、あのスキルが…。
「さて食べ終わったけど…何で僕、さっきの箱の文字が読めたんだろう」
今更だがマインは、先程干し肉が入っていた箱に、干し肉が書かれていたが、何故その文字が読めるか分からなかった。
「よく有る異世界転生及び転移した場合の付録である、『言語理解』ってやつかな? って事は言葉も理解出来るとか?」
と、自問自答した時であった。
『その通りです』
「だぴゃあ!?」
誰も居ない筈なのに、突然声がして、マインは奇声を上げながら飛び上がった。
「な、何!? 誰も居なかった筈なのに、誰か居るの?」
マインは室内を見回すが、姿は確認出来なかった。すると…
『初めましてマスター。私は貴方のスキル『世界の知識』です』
と、マインの頭の中に声が響いた。
「えっ!? 脳に直接…!? ってか僕のスキル?」
突然の事に動揺するマイン。
『……』
「……」
あからさまにスキルが馬鹿にした感が、マインには伝わった。
「まあ冗談はさておき、君は僕が所持するナビゲーションスキルって事ね?」
『その通りです。私はマスターをサポートする為に、マスターに与えられました』
「与えられたって…誰から?」
『それは答えられません。『世界』から外れたモノなので』
「……」
マインは『世界の知識』の言葉から、その存在は自分を転生させた者ではないかと考えた。そしてそれはこの世界には存在していないので無いかと考えた。勿論此れは前世で嗜んでいた漫画やアニメからの知識である。
「分かった…分からないけど分かった…。ところで『世界の知識』って、それ以外に名前は無いの?」
『私には『世界の知識』以外有りません』
そう淡々と答える。
「そっか…じゃあ名前を付けても良いかな? 何か『世界の知識』だと味気ないし、長い気がするから」
『マスターのご自由に、お任せします』
『世界の知識』からそう言われて、マインは腕を組んで考え始める。
「う~ん…何にしようか…僕が洋紅色の『カーマイン』から来たから、対照的に青色から考えるかな…」
そうして、知っている中から青色を考える。
「ん~…『ブルー』は安直…『サファイア』は長いし…『青』じゃシンプル過ぎ…」
そうして考え続けて…
三十分後…
「…『アヤメ』はどうかな?」
『『アヤメ』ですか…?』
マインの言葉に、『世界の知識』が反応する。
「一応、『青』の一種だけど、君声からして女性っぽいから良いかと思って…嫌ならまた考えるけど?」
『…いいえ。マスターが決めてくれた名前です。お受け取りします。此れより私の名前は、『アヤメ』です』
「良かった…宜しくねアヤメ♪」
「宜しくお願いします、マスター」
淡々とした口調ながらも、マインには何処か嬉しげに聞こえるのであった。
「あっ…」
その時マインは、外が暗くなり始めている事に気付いた。
「もう日が暮れるな…灯が欲しいけど…」
そう言ってマインは、自室の机の上を見た。その上にはランタンが一つ置かれていた。実は干し肉を手に入れた後、他の部屋を見て回った際、倉庫と思わしき部屋を見つけて、其処でランタンを手に入れたのであった。しかし…
「マッチもライターも無かったから、火が灯せないな…」
着火器具が無い…それはつまり、ランタンは使い物にならないという事である。
「真っ暗闇か…仕方ないか」
『何とかなりますよ、マスター』
マインが諦めかけた時、アヤメが助け船を出した。
「えっ? アヤメどうやって!? 火のおこし方でも教えてくれるの?」
『いえ。マスターの魔法を使えば解決します』
「……えっ?」
アヤメの言葉を、マインは一瞬理解出来なかった。
「えええっ!? 僕、魔法使えるの!?」
そう叫んだ後…。
「ってかまあ、今の僕ってドラゴンだし…使えて当然か」
『……』
相変わらずのマインのスーパーポジティブに、アヤメは呆れた様な反応を示す。
「今もしかして、僕に呆れ」
『気のせいです!』
強制的にぶった切られた。
「まあそれより、僕はどんな魔法が使えるの?」
マインが尋ねる。
『厳密には魔法と私を含めたスキルが使えます。何方から教えますか?』
「『こういう場合ラノベでは、スキルは初期はショボい、若しくは外れスキルが多いのが王道だから、初っ端からショックを受けるのは嫌だから…』魔法から教えて」
マインは考えた末に、先に魔法から知る事にした。
『分かりました。マスターが使える魔法は、火魔法、水魔法、そして闇魔法の三つです』
そうアヤメはマインに伝えた。
「…んんっ? 何か最後物騒なのが…」
毎度おなじみ、『世界の知識』の登場や!
グレン、シャロン、サクラに続いて四人目の所有者がマイン。名前もリア、ヨン、ルーチェの次は、アヤメやった。
またかよと思う方も居るかも知れませんが、話の進行に結構便利なんや、『世界の知識』、堪忍してや…。
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