12・魔法の撃ち方
回想みたいなものなので、何か短いですわぁ。
遡ること三時間前…
マインは建物前の浜辺に居た。だが別にビーチで一人寂しくキャッキャする訳ではない。
「ねぇアヤメ。昨日使った『ファイアボール』だけど、あれって掌からしか撃てないの?」
マインは何か気になる事があるらしく、アヤメに尋ねた。
『マスターの場合は、手と口から撃つ事が出来ます』
そう答えられて、マインは少し考える。
「手ならどっからでも可能? 例えば指とかから?」
『可能です』
「……」
アヤメからそう告げられると、マインは自分の手を見つめて考える。そしてふと目の前の海を見上げると、手を海へと向けて、指を銃の形にした。そして…
『ファイアボール』
マインは魔法を唱える。するとマインの爪先に火の玉が集まった。そして…
ドンッッッ!!!
銃声の様な音と共に、『ファイアボール』は海へと飛んでいき、やがて着水して消失した。
「やっぱり! 銃みたいに撃てる!」
マインは喜びの声を上げた。マインは前世で見た漫画で、魔力を球体状にして撃つのを見たことがあり、それと同じ事を再現したのであった。
『魔力を圧縮させて、出来る限り小型にして撃つ方法…転生者であるマスターならではの撃ち方ですね』
アヤメが関心した様に述べる。
「どうアヤメ♪ なかなかのアイディアでしょ♪」
『そうですね』
「…反応が淡白」
ドヤ顔で言ったが、アヤメの反応が淡白過ぎて、恥ずかしくなるマイン。
「けどちょっと不安定な気がするなぁ…もう少し調整をしてみよう」
そう考えたマインは、何度も『ファイアボール』を海に向かって撃って、調整を重ねていったのであった。
『アクアスフィア』と『ダークマイン』は、『ファイアボール』の感覚を模倣すれば良いと考えて、『ファイアボール』のみの練習に集中したのであった。
尚、この練習の際に飛行してみようと思い、砂浜にあった岩から、三分しか戦えないヒーローの様に飛んだが…砂の上にダイブしただけであった。
「…午後は飛び方の練習をしよう…アヤメ、サポートお願いね…」
『…了解しました』
何かアヤメが呆れていた様な気がしたが、気のせいだと考えた…考えたかった。
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