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6話
「痛いよぅ。 にいにぃに会いたいよぅ」
少女が初めて声を出した。
金属でできた鎧を着た兵士が少女を見た。
とても少女は苦しそうにしていた。
兵士はできるだけ優しく、少女の胸を槍で刺した。
刺された少女は兵士を見ていた。
じ~っと見ていた。
徐々に少女の瞳孔は開ききった。
呼吸は止まった。
命の暖かさが消えた。
遺体。
文字通り、肉体が空になったようだ。
兵士は少女が絶命するのを見ると、ため息をつき、次に殺す人に向かった。
苦しまなければよかったな、兵士は思った。