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聖女×ロボット×ファンタジー! 死にたくなければモノ作れ、ものづくり魔法が世界をすくう!  作者: 卯月
第六章 聖女大戦

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熾天使型無人量産機

 心配ではあるものの、勇輝にできることはそう多くない。

 とりあえず数日間をついやし、以前から考えていたエッガイの完全飛行化を実施じっしした。

 すべてのエッガイをハネエッガイに作り変える。

 これで集結にかかる時間ははるかに短縮たんしゅくされた。


 さらに数日をかけて機兵収納の指輪を大量に作成。

 さらにさらに数日かけて、小型の熾天使セラフタイプ守護機兵を大量に作りはじめた。


 エネルギー満タンのハネエッガイに指輪と小型熾天使を与える。

 すると何がおこるか?

 なんと無人戦闘機の誕生であった!


「よし、やってくれエッガイ!」

『了解』


 ここはベルモンドていの中庭。

 ハネエッガイが天にむかって指輪をかざす。

 

 ピカーッ!


 指輪から閃光がはなたれ、鋼鉄の天使が姿をあらわした。


 バサッ、バサッ。


 天使は翼を羽ばたかせ空中待機。

 そこにハネエッガイが飛び上がって合流する。


 パタパタパタパタ……。


 開けはなたれていた搭乗席に乗り込み、ハネエッガイは機兵と一体化する。

 守護機兵とハネエッガイによる空中合体!


 今ここに新たな正義の味方が誕生したのだ!


「いよっしゃー!

 成功だ!」


 勇輝はガッツポーズで大喜びした。

 人類史上初の完全自動操縦。

 しかも倉庫スペースを圧迫あっぱくしない指輪収納型。

 燃料は人間が排出はいしゅつした魔力をかってにひろい集めて使うというエコ仕様。

 

 すごいところはまだある。

 人間には操縦がむずかしいとされる六肢ろくしの飛行タイプなのに、エッガイたちはこれまでの戦闘データをコピペするだけですぐ乗りこなせるようになる。

 

 つまり大量生産が可能なのだ!


 聖都がどれくらいエッガイをやしなえるか、という数字はまだ検証が足りないので未知数だ。

 とりあえず現在100体のエッガイが問題なく活動している。

 しかし仮に200体ぶんの魔力供給ができるとしたら、この無人機を200機。

 300体養えるとしたら300機、聖都の防衛力は強化できることになる。


 今現在、聖騎士団が所有する守護機兵の数は1000機といったところ。

 タダで数十パーセントも戦力を増やせるというのは、すさまじく大きい。


「あとは稼働時間がどのくらいかだな。

 三分間しか戦えません、ってんじゃさすがにリアルじゃ無理がある。

 どれくらい動けるか、充電なしでテストしてみようぜ!」

『了解』


 勇輝たちは腹筋、腕立てふせ、スクワットなど騒音公害にならないような運動をチョイスしてエネルギーの無駄使いをさせてみた。

 それによると連続稼働時間はおよそ30分。

 そこそこあるような、でもちょっと物足りないような、なんとも言えないビミョーな数字であった。

 しかしこれは充電なしで使いつづけた場合の話。

 戦場でも人間は魔力を発散しつづけるわけで、使い方によって稼働時間は長くもなるし短くもなるだろう。







 こうして相沢勇輝の時間は戦力の増強という形で消費されていった。

 聖都の人々の時間は新教皇の誕生と、新しい各省庁長官たちの発表と異動、というかたちで消費されていく。

 聖騎士団の北伐ほくばつ計画も順調に進んでいるようだ。

 

 静かに、だが確実に、世の中は次の時代に変わろうとしていた。

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