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聖女×ロボット×ファンタジー! 死にたくなければモノ作れ、ものづくり魔法が世界をすくう!  作者: 卯月
第四章 ボクの夢は聖女さま!

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邪竜が見た世界

 邪竜の生まれ故郷は、数々の小国が殺しあい奪いあう戦乱の世界だ。

 とある小国が侵略戦争によって滅亡し、王族までみな死に絶えた。

 王も、王妃も、王子たちも、最後までつき従った側近たちも、みなこの世を呪い次々と死んでいく。

 邪竜はその呪いの中から生まれた。

 ゆえに誇り高く、孤独で、すべてを恨んだ。

 世界に存在するあらゆるものを食って奪い、従える。それが存在する理由。


 やがて人間の社会は小国が消え失せ、生き残った大国が割拠かっきょする次の時代に入った。

 その頃になると他の土地にも竜が次々と生まれるようになった。

 見た目や能力に多少の差はあるが、まあ同じような連中だ。

 邪竜たちは人間たちと同じように殺し合いをはじめる。



――頂点は自分だ! 歯向かう者には死を!



 戦乱の中から生まれた悪魔ディアブルにとって、こういう思考にとらわれるのは必然だった。

 他の生物を食って強大になった竜同士が殺し合う。

 勝った方はさらに強大となる。

 頭の数も二つとなり、三つとなり、さらにどんどん増えていく。

 すべての竜を食いつくした時、邪竜は生まれた世界で絶対の存在となっていた。


 邪竜はあるがまま世界を食いつくし、あらゆる国を滅ぼした。

 人間どもは呪いの言葉を吐きながら死んでいく。

 そこからまた別の竜が生まれ、当然のようにそれも食った。


 やがて世界が完全に終わる。

 ある意味世界そのものの生まれ変わりとなった邪竜は、長い長い歳月をひたすら虚無きょむ的に過ごし続けた。

 あてもない漂流の果てに、真の聖女と十二天使が守る新しい世界を見つけるまで。

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