3話 前世の記憶・後編
二か月ぶりです。遅れました。
その後一旦別れてそれぞれ家に帰って着替えてから集まることになった。といっても舞姉とは、僕の両親が少しばかり前に事故で死んで、引き取られたので一緒に住んでるし、火月とは家が隣同士だからあまり意味ないように思うが二人が、どうしてもというので、渋々祭り会場で待ち合わせることになった。もう隆一は来ていたのでたわいのない話をしながら、一緒に待っていた。二人は待ち合わせ時間から十分後くらいにやってきた。
「待たせてごめんね、少し着るのに手間取っちゃてね」
二人は浴衣を着ていたのだ。思わず見とれてしまう。
「遊君どう私たちの格好は変じゃない?」
「いや変じゃないよ、二人とも似合っていてきれいだね」
そう言うと二人はいきなり顔を赤くして、明後日の方に向いたまま何処かの屋台へ行った。
「あれっ、僕なんか変なこと言った?」
「おいおい遊真ようつらいなぁモテる男は。それに鈍感だしなぁ、あべしっ」
「ごめん、鈍感は少しわからないけど失礼なこと言われている気がしたから殴ったんだ反省はしてないよ」
「くそう、なんだよその態度はもう少し申し訳なさそうにしろよ」
「ごめん、なんか申し訳ないとも思わないよ」
まぁいつもいわれているけど今日は何か許せないな。ようし隆一になにかおごってもらおうかな。
「隆一あそこの所にあるかき氷屋でかき氷を奢ってよ」
「え、嫌だしなんでだよ」
「じゃあ、隆一の黒歴史をバラしちゃおうかな」
「ま、まて!かき氷奢るからそれだけはバラさないでくれ!俺の立場が悪くなる」
「わかったよ、早く買って来てよ」
「お前、俺に対する態度は辛辣だなぁおい」
その時すぐ近くで大きな物音と悲鳴が聞こえてきた。
ガッシャーン!!
「きゃあーーーーーーーーーーーーーっ」
「うわぁーーー!!おい!あいつ包丁を持っているぞ!!」
「にげろーーーーー!!」
「みんなみんな死んでしまえーー!」
そいつは虚ろな目をしていた。どう見ても薬物乱用している事は明白だ。ふと見ると逃げ遅れた中に舞姉と火月が腰を抜かしてへたり込んでいた。それを見つけたか、包丁を持った男が近付いていた。
「あぶない!!!」
僕はとっさに二人の前に立った。直後、腹が熱くなったと思って下を向くと腹から包丁が生えていた。
「がぁ」
仕返しとばかりに思いっきり殴る。それを見た他の人が怯んだ隙に取り押さえる。二人の無事を確認しようとするとガクンと力が抜けて倒れこんだ。
「遊君しっかりして!!」
「死んじゃ嫌!!」
意識はもうろうとしている。手足の感覚ももうない。遠くから火月と舞姉の声が聞こえたが声を出すのがやっとのようだ。もう無理と悟って二人+一人に別れを告げる。
「ごめん…もう無理みたい。もし、また会うことが出来たら…」
「「嫌ぁーーーーーーーー!!」
こうして僕、霧雨遊真の人生が終わる
はずだった。
その内隆一の黒歴史を出そうかな笑
無理矢理感半端ない
今後ともよろしくお願いします!!




