4話 Introduction にー
前回←運命の巡り合わせ
100ユニーク突破致しました······感激ですね。嬉しく思います。これからも試行錯誤努力して参ります。
穏やかな風が頭を撫でるのが気持ちいい。
少女はまどろみの中からゆるやかに意識を引き上げられる。
「うぅん······」
ゆっくりと目を開けると青い髪の女性の顔が映った。
「······っ!?」
「あらあら、ふふふ。起きたのね。」
状況が飲み込めない。どうやら女性に膝枕の姿勢をされているようだ。
「そんなに身構えないで。······さっきのこと覚えているかしら?」
「さっき?」
さっき、って何があったっけ? ······あっ! そうだ私、誰かに抱きしめられて······。
は、恥ずかしぃ~!! 見ず知らずの人にあんなに甘えちゃったなんてっ、しかも顔も見てなかったよね!?
「うぁっ······」
「ふふ、顔を赤くしちゃって可愛いわ~♪」
ナデナデ
う~。は、恥ずかしくて堪らないのに、撫でられるのが気持ちいいよぉっ。
どうしてでしょうか、この人に撫でられると不思議と安心感と幸せな気持ちが生まれるのです。
この人は大丈夫って本能が言っているみたいですね。ふふ。本能のどこで反応してるのでしょうかね?
とにかく、なんだか落ち着いてきました。この女性、整った理知的なお顔で、宝石のように深い青の瞳を持った美人さんです。ええ、ビックリするような美人さんなんです。
そして目を惹くのが、首筋まで流れるように垂れ、海のように深くそれでいて澄んだ同じく青い髪です。その神秘的なまでに青い髪の房が作り出す肌との輪郭に私、さっきから目が引かれっぱなしです。
しかも膝枕された位置からみるとこの方のお胸がばっちり見えるのですが、なかなかの大きさですよ。おっぱいの上から覗き込みにっこりと微笑みながら頭を撫でられるのは、少しエロティックな雰囲気と安心感や落ち着く雰囲気がします。
でも一体この人は誰なんでしょう?
ずぅーっと撫でられていたい気分ですけど、私の気になるメーターが振り切れそうなので頑張って訊いてみます。
「あのっ······あなたは?」
「うふふ。私? 私は女神よ。」
「めがみ、さま?」
「そう、女神よ。」
「······!?」
女神様? もしかして図書館で見た光って!?
私は周りを見ようと女神様の膝から起き上がって頭を上げました。すると辺り一面が緑絨毯でその中に白い玉のような可愛らしい花が咲き乱れているのが見えました。
ほぅ、とため息が漏れる。小さな花から感じる強い生命力があまりに神秘的で美しく、一瞬心がとらわれてしまったのです。
それよりやっぱり、こんな景色見たことない。
「これって······。わたし、は······?」
「?、そうねえ、何から説明しようかしら······。
まずはここの話ね、ここは私の空間――神様の住むところと思っていいわ。世界と世界の間、他の世界とは隔離された場所······そんなところ。私はここに住んでいるのよ、ずっと。」
「え。ここに、ずっと?」
「ふふ、そうずっとよ。でもね、何も無いって思ってるかもしれないけど、ここは私の空間なの。ここでは私は何でもできるのよ。······うふふ、想像できないかしら? ほら、そこの花畑を見て······」
言われたように見ていると花畑の所々で、ズズズッっと地面がずれるように動いき花畑の中に空き地とそこまでの小道をができてしまった。
「はわぁぁ······」
不思議な光景に私が目を見開き驚いていると、女神様は微笑みながら手を払うように振りました。
そうすると一筋のキラキラと光る風が吹き抜けて、なんと土の小道が石の舗装された道に変わり、空き地にはログハウスのような家が建っているではないですかっ。
あまりのことに目をパチクリしてしまいます。
「ふふ。驚いたかしら? こうやって家だって出せるのよ、だからここには何でもあるわ。」
さぁ、あの家でお話しましょ? そういって女神様は立ち上がって私に手を差し出してきたので、私もその手をとって立ち上がります。······そのまま手を繋いで歩くようです。なんだか嬉しいですね、お母さんに手を繋がれてるみたい······やっぱりこの人は母性が溢れているんだと思います、ついお母さんって呼んでしまいそうになりますよっ。
女神様はチラリとこちらを見て うふふ、と微笑みます、うう、バレてますよ絶対。
知られてると思うと恥ずかしくなっちゃいます······
「この花は『夢の路草』って呼ばれているの綺麗でしょ?私の大好きな花なのよ。この花が咲く所に住む人達はいろんな儀式とか礼拝にこの花をお供えするんだけど······そうしたくなるのも頷けるくらい、神秘的な美しさがあるわよね。(私のせいでもあるんだけど······」
「んぇ······?」
「何でもないわ、うふふ。」
なにやら最後はぐらかされてしまいましたが、そうですか『夢の路草』って名前なんですね。
確かに、広がった葉っぱの真ん中にコロンと咲いているビー玉のような小さく丸い花は、とっても可愛らしいですし。ぼんやりと光っている様子は不思議な感じですからね······。
でも礼拝に使ってるてことはもしかして女神様にお供えしているってことですかねっ? だから女神様も言葉を濁したのですか、成る程そういうことですか。(むふふ
「(むふーーん♪)」
「(うふふふ♪)」
ニギニギ テクテク うふふ むふふん
あぁ、楽しい時間はすぐに過ぎてしまうようです。いつの間にか家の前に着いていました。ログハウスのようなこの家は近くで見るととっても立派な造りをしているようです。お、おっきいよ~、丸太1つとっても私が軽く入ってしまいそうな大きさです。
こ、これが一瞬で······
「ほわぁあ······。」
「着いたわね、ようこそ我が家へ。」
―――ガチャッ
「ほら、中に入って?」
「(コクン)」
家の中は不思議な空間だった。――そもそも奥行きがおかしいし、窓ってこんなに大きかったっけ? ここはリビングだろうか?森の中の家、といった感じで女神様というよりは魔女の家みたい。······だって本とかペンとか紙がふよふよ動いているんだもの。
これって、やっぱりそうだよね······?
「まほ、う······?」
「そうね、魔法のようなものかしら······こっちに来て。」
トツトツトツ トタトタトタ
女神様のあとをついていく。
魔法! 魔法だってっ! やっぱりだよ、凄いねっ! 家が建っちゃうんだもの。でも、ということはアレはそういうことなのかな······。
「ここに座ってちょっと待ってて。」
隣の部屋には木製のテーブルと椅子が四脚、食器棚やシンクもあった、ここは台所かな?
言われた通り座って待つことにします。女神様がお茶の用意をしてます······なんと言うか、様になってます······はぅ、美人さんですっ。ドキドキしてしまいますよ······。
「さて、サキちゃん? あなたが何でここにいるかと言うと、魔法によるせいなの。」
「(ビクッ!!?)」
「詳しく説明するとね、サキちゃん達はある世界から召喚魔法で呼び出されてしまったの。その時に私が途中で引き留めて状況説明と召喚された先で困らないようにって祝福をあげていたの。まぁ、サキちゃんは寝ちゃってたから分からないよね。」
「みんなは······? それに紗紀のこと······」
「他の人達には先にその世界に降りて貰ったわ。大人数を長い間引き留めていられないって理由もあるけどね。そしてこの先が重要よ。サキちゃん······他の人達とも話したのだけどサキちゃんは巻き込まれた形で召喚されたの。でもかといって戻すこともできない、召喚魔法は一方通行で発動したら必ず遂行されるの。それでねサキちゃん、あなたは召喚した大人達に見つかったら絶対に利用されてしまうわ。辛い目に合わされるかもしれないの、だから見つかってはいけない。」
「······」
「それでね、あなたは私が引き留めておいて召喚者が立ち去ってから時間差降ろそうって決めたの。みんなサキちゃんのことが大切だから分かってくれたわ。みんなサキちゃんに幸せに生きてって言ってた。聖女――司書をやってた女の子ね。もあなたが大好きって、強く生きなさい、そして幸せに生きてって言っていたわ······」
ウルウル ポタッ ポタッ
「し、しょ、さん······?」
「ええ、そうよ。でもね貴女は一人じゃ無いわ。私がついているから。私がいるから。」
私がずっと守ってあげるわ。
「見守ることしか出来ないけど、今だけは私はあなたを守る力をあげられるの······。私にあなたを守らせて。」
······そう言って女神は少女を抱きしめた。
主人公の抱かれ癖
~盛大なフラグ~
『夢の路草』
夢で迷った旅人には帰る路を示し。死んだ霊魂には進むべき路を示す。
古くから死者に持たせておくと輪廻に導いて貰えると信じられている。
女神の好きな花(理由:■■■■■■■■■■
白い玉のような花が咲く コロン コロン
(↑■■■)
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やはり長い方が作品的に満足感が高いと思うけど(胸キュン、涙腺じわぁっ)
そうなると後書きでツッコミたくて堪らなくなる。でもツッコミやめると読者様がフラグに気づかないかも→よく分からん文章に······
つまり描写が甘いってことですね。
練習あるのみですかね······
新学期もそろそろなので投稿ペースを少しだけ遅らせます(実テ
誤字・脱字、ご意見ご感想等ありましたら、
ぜひお寄せください。
3/29 17:27 二ヶ所ちょっとした修正…(やっぱり