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プロローグ

新連載開始しました! よろしくお願いします!

<無敵>と前に書いてあるTシャツ。


 ちなみに、背中にはなぜか火を吐いているドラゴンが描いてある。


 それを着て、俺は駅前を歩いている。


 ファッションセンスははっきり言って、ない。


 皆無。


 とはいえ、ファッションセンスがないことぐらいは理解できる。


 そう、どうすればファッションセンスを磨くことができるか知らないだけなのだ。


 だいたい、服って本来は生きるために必要だったから着ていたものではないのか。


 人間は猿と違って毛がないから、寒さを防ぐために、身を守るために、体に何かをまとう必要があった。

 服なしで北海道の冬を越すことは多分きつい。


 しかし、ある時期から服にもともとあった本質的な部分はどんどん後ろへ退いていって、おしゃれであるかどうかが最重要ポイントになってきている。


 これは服に対する冒涜ではないだろうか。


「私もそう思います」


「ですよね~」


「おしゃれはあくまでもおまけです。おまけに本気になりすぎですよね」


「あの、ところでどなた様でしょうか?」


 いきなり話しかけられたが、俺は一人で歩いていただけだし、そもそも主張を声に出したりなどしていない。


 しかも、周囲にもとくに話しかけてきたと思しき人はいない。


 怪奇現象か!?


「ああ、私、宇宙を支配している女神なんですが――まあ、詳しくはあなたが死んだあとにお話ししましょうか」


「えっ、死んだあとってどういうことですか」


 トラックが迫ってきていた。


 危ないっ!


 俺は華麗に回避。


 トラックで死ぬなんてベタなことをしてたまるか。


 回避した先に大型トラックが迫っていた。


 どうあがいても死ぬのかよ!



 気付いたら、地面が半透明な世界にいた。


 ガラス張りの床みたいなやつだ。高所恐怖症の人間にはつらいかもしれない。


「ああ、いらっしゃったみたいですね。こんにちは、女神です」


 自称女神さんが目の前のリビングっぽい空間でくつろいでいた。


 なにせソファがあって、そこでごろごろしているのだ。


 見た目だけなら、ウェーブしている見事な金髪で、かなりの美人。たしかに女神を名のるだけのことはある。


 でも、服も組み合わせるとかなり残念。


 なにせ、


<勝ち組>


 と書いたTシャツ。


 それと赤いジャージのズボン姿なのだ。


 いや、どっちかというと負け組だろというスタイルだ。


「私、吉田アキラさんの価値観に共感いたしました」


 自称、女神様が言った。

 ちなみに俺の名前は吉田アキラという。

 普通すぎる名前だけど、キラキラネームよりはマシだろう。


「共感? ああ、服の本来の意義は防寒とか防御とかにあるって部分ですか?」


「そうです! 日本人は服について勘違いしているんです! 今、日本人で服について理解ができてるのはRPGをやってる人たちぐらいです!」


「え、なんでRPG?」


「だって、守備力とか特殊能力とかすごく気にするでしょう?」


「まあ、たしかに……。それでもアバターとかで着せ替えしたりしますけどね……」


「それは邪道です」


 決め付けたな、この人。


「というわけで、あなたには装備という概念に特化した特殊能力を与えて転生させたいと思うんです。ファッション性を無視してもリア充的な生活ができると証明してほしいんです!」


 自称女神様がこっちに迫ってきた。


<勝ち組>の文字も迫ってくる。


 繰り返すが、やっぱり負け組としか思えない。


「ところで、装備という概念に特化した特殊能力ってどういうものですか?」


「ふふふ、それはずばり、モンスター装備能力です!」


「モンスター装備能力?」


 何のことかよくわからない。


「まあ、行ってみればすぐにわかるでしょう。では、行ってらっしゃい!」


 そこで俺の意識は途切れていった。


本日中にプロローグ入れて5回ぐらい更新したいです!

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