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Go!Forward!魔王軍!  作者: 永久院 悠軌
プロローグ
1/17

魔界の頂点の五人とは

突然だが、あなたはRPGをやったことがあるだろうか?

無いですか?

まぁ、大抵のかたはあるはずです

それで、そのRPGの世界についてお話ししましょうか

主人公の住む世界、名付けるのであれば『人間界』があり

敵である魔族の住む世界『魔界』があり

味方になってくれるような精霊や天使がいる『天界』がありますね

この3つの世界は〝人間にとっては〟人間界しか存在しないものと考えられている

だが、実際はどれも存在するのだ


そしてこれは、その中でも魔界の頂点にいる五人にスポットをあてたストーリーだ




「フハハハハハハ……!」

巨大な石造りの城がある

魔界の頂点である魔王が住まう城

つまり、魔王城だ

その最上階こそが、魔王が住み、魔王軍のすべてを動かす場所だ

「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……!」

今、禍々しい笑い声で高笑いしている存在がいる

人間の男の姿をしているが、人間ではない

体格はやや大柄で、両の側頭部から二本の角が生えている

彼こそがまさに、この魔界の頂点にいる者

そう、魔王だ

「フハハハハハハ!今日の運勢は大吉だぞ!」

ゴロロロロロロロロロロロ……

雷鳴の轟く魔界の空のした、自室にて着替えながらテレビの占いコーナーを見ていた魔王は、喜びの声をあげた――





「いいことが起こりそうだ」

魔王は城内を歩き、移動する

魔王城最上階はいわゆる魔王専用のフロアで、魔王の住む部屋や、仕事をするための『魔王室』がある

魔王はその部屋に入る――




魔王室の間取りは、いわゆる玉座のある『王室』のようになっている

横には多くの柱がならび、少し長めの廊下には赤い絨毯が引かれている

魔王が使った扉はその玉座の後ろ側にある扉で、一般魔族は絨毯の引かれた廊下の奥にあるドアから入ってくる

「さて……働くか」

魔王の仕事を説明しよう

魔王とは、魔界をすべる頂点にいて、魔王軍を率い、『全最終決定権』を持つ存在だ

さて、そんな魔王の仕事と言えば……

「ぺったん……っと」

デスクワークだ

極稀に、天界との戦争や、人間界から『勇者』と呼ばれる野蛮な種族が送られてくるものの、基本的に魔界は平和で、魔王軍は災害派遣に送られるケースが多く、戦いはほぼない

まぁ、言ってしまえば、魔王軍なんてものはほぼ軍ではなく

魔王もマントを翻して勇者と戦うわけではなく、日頃は魔界の重要案件の最終決定をするだけだ

「読みました……よっと」

魔界はかなりの規模で、多くの懸案事項が存在する

そしてそれらの決定権は魔王にあり、魔王は魔界中から送られてくる書類に目を通して、印鑑をおす

まとめれば、魔王の仕事とは、高笑いしながら印鑑を押すだけの簡単な仕事だ

「……相変わらず多いんだよな」

魔王のもとに届く案件の数はすさまじい量で、ただ書類を読んで印鑑を押すだけでも面倒な作業だ

単純だが、根気が必要なのだ

手下にやらせたらいい。と、思うかもしれないがそうもいかない

魔王が最終決定で使う印鑑は、魔法印鑑だ

これは、魔王の称号を持つものにしか扱うことはできない特別製で

魔王以外の魔族が使おうとすると、例外無く死が待ち受けている

まぁ、つまり

魔王は高笑いしつつ魔法印鑑を慎重におすのが仕事なのだ

コンコン

「失礼します」

ガチャ

「入っていいっていってないだろおおおおおおおおおお!?」

侵入してきた声に対して息を吸い込み威圧を込めた「フハハハハ、よくこの魔王室まで辿り着いたな!用件を聞いてやろう!中に入れ!」を言おうとしたのに『そいつら』は当たり前の様に入ってきた

「何なの!?ドアをノックしたら入っていいとでもおもってるの!?いや、そりゃドアをノックしないで入るのはマナー違反だけど、ドアをノックしても許可が出るまで入らないのが基本でしょ!?入社試験の面接とかで落ちるよ!?」

迸る困惑からの罵倒

だが、入ってきた連中は構わずに魔王の前まで向かい、各々手を胸に当ててお辞儀をした

こちらもまた、魔王同様に人間の形をした魔族

4人いる

「四天王、魔王様に呼ばれ参上しました」

お辞儀を止めて魔王に向く連中

彼らこそ、この魔王軍で魔王に次ぐ戦力

『四天王』だ

彼らはこの魔界の全ての案件に目を通している魔王の補佐を行なっている

単純に言えば『魔王の仕事を印鑑程度で抑えている』と言うのがいいだろう

「ぐぬ……よく来たな四天王。我の返答も無いままに部屋に入ってきたりお辞儀を止めたりなかなかの無礼だが、お前らの役職に免じて特に咎めないでやろう」

この魔王、言っちゃ悪いが四天王に舐められてる

「魔王様、今月の魔王軍軍備費についての資料は目を通しましたか?」

一人の魔族が声をかける

その魔族は、人間の女性のような体つきで、魔界では『女』に分類されている

長い深紅の髪を後ろで束ねて赤フレームの眼鏡をかけ、タイトスカートとワイシャツ、ジャケットを身につけている女性は、パッと見るとOLそのものだが、実際は魔王軍最強の存在の補佐の一人だ

「あぁ、見させてもらったぞ」

「左様ですか。では、よろしいのですが、魔王様はわりと低能ですので、読み方に困っていると思いまして」

「失礼だなおい!?」

わりと失礼な物言いをするこの女型魔族の名はフランベルジェ

人間界の西洋と呼ばれる地域に存在した人斬り剣の名を持つ彼女は、魔王都大学経営学部卒業の元OLだ

魔界の五本指に入る名門大学を卒業した彼女は自ら立ち上げた会社を500年前にやめて、魔王軍経理課に就職

後にその優秀さが評価されて100年前に四天王に所属

魔王軍所属から400年で四天王に所属すると言う過去最速昇進記録を打ち立てている

愛称として、フランと呼ばれる事が多い

「まぁ、フランの言う通り魔王様は面倒な書類を見抜いて読まないスキルがありますしね」

「お前も失礼だなべリアル!?」

黒いツナギを着ている魔族も当然のように魔王を罵倒している

この男性魔族の名はべリアル

かの有名なソロモン72柱の魔神の1柱で、序列68番

堕天使として有名な彼は天界のシャングリラ地区に存在するシャングリラ工科大学を卒業し、その後堕天

現在は四天王の一人として働いている

趣味は日曜大工だ

実はなんだかんだで悪魔の中ではかなり上位の階級で、80の軍団を率いてたりする

「僕は特に魔王様に文句は言いませんよ」

「おぉ……!ハルバード……!」

「期待もしてませんけどね」

ハルバードと呼ばれた男は、人間で言うところの『優男』だ

カーキ色の軍服を着ている金髪の青年、ハルバードはその顔に似合わず魔界都防衛大学卒業で

武力に関しては四天王でも最高権力を持っていたりする

主君である魔王の前でも腰の左側には軍刀を携え、右側には一丁の魔法拳銃が入ったホルスターをつけている

優男の風貌でありながら戦場ではその拳銃と軍刀で多くの命を奪い去った事で有名で、四天王に所属できるだけの戦闘力がある

愛称は、ハルド

「魔王様の支持率も最近下がってきてますしねー」

「関係ないだろう!?」

最後のとどめをさした少女についても説明しよう

名はナイトメア

彼女は、リリスやサキュバスと同じ淫魔、夢魔の一種で、本来は下級魔族だ

だが、彼女はシェイド魔導学園と言う魔界でもトップクラスの魔法学校を卒業していて、とても高度な魔法を使える事から四天王に所属している

魔法で隠しているが本来は尻尾と翼がはえている

魔界にいる魔族の中でも魔法で彼女の右に出るものは限られる

愛称は、メア




この5人こそが、魔界の頂点にたつ5人であり、この物語の主人公だ


「魔王様。お仕事の時間ですよ」


彼らの仕事は、始まった








こんにちは

はじめましての方は初めまして

既にお会いしている方には「言っただろう?必ず戻って来ると(キリッ」


はい、永久院悠軌ともうします


この作品は、魔王とか四天王が魔界にてバカな事をやっていくほぼコメディーのファンタジーです

シリアス展開なんてものはほぼあり得ません

単純に、バカを見て笑いたい方に読んで頂きたい小説です!


これからも、ご愛読よろしくお願いします

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