第2話 変人は変人を呼ぶ(2)
少しシリアスで、ちょっとなにこれ、って感じの話ですが、このあとからまあ、ラブコメ!が待っていますので、どうぞこう言うのが好きな人は楽しんでもらい、嫌いな人は次のはなしをどうぞ、この話を読み待っていてくれると幸いです。
すぐに午前中だけの学校は終わり、俺は待ち合わせのレストランに向かう。
レストランに入った瞬間、
「あ、来た!こっちこっち!」
声を下法を見ると、既に北村が、ってええええええええええええ!?
なんだ、あれは。
北村がいる後ろの席でコーヒーをすすってる女は誰だ!?
うわ、こっち見た。
そして・・・・・・・・・・・笑った。
た、楽しんでやがる、あの氷の女がぁあああああああああああ!
「どうしたの、こっちだよぉ!」
「あ、ああ、今行く」
くそ、場所を間違えた。
もっと、遠いところの店にしとけばよかったか。
考えれば駅前のファミレスなんて誰でもわかる。
俺の家の最寄駅のファミレス。
こっちの駅は俺と同じ学校の住人は少ないから平気だと思ったが。
そうだ、朝俺はこいつとこの近く出会ったのを忘れていた。
俺は北村ではなく、沢村を睨みながら席につく。
着こうとした瞬間、あの悪魔のような笑みを浮かべ、欧米のような手の振り方、あ
の指でだけウェーブのように動かすあれね。をやってきた。
小さく舌打ちして俺は席に着く。
確かに他人から見ればこんな面白い状況はないかもな。
なぜこいつに話した俺!
と、嘆いても仕方がない。
「今、すごい嬉しい!まさかそっちから連絡くれるなんて」
「あ、ああ、そのことなんだが」
なんでか、話し出すと怒りの感情が溢れた気がした。
「うんうん!なになに!」
「・・・・・・別れよう」
「・・・・・・・・・・・・・・え?」
俺はその時の彼女の顔を見た瞬間、なんでだろう、なにも感じなかった。
やはり愛がなかったんだとつくづく思う。
「そもそも、俺たちは始まってすらいなかった、そう思わないか?」
「え?いや、ちょっとまって・・・・今混乱しててよくわかんないよ」
混乱してる。
別れようと言われたことが分からない。
その理由は十分知ってるくせに。
「だ、だって、一騎は周りの女子とかとも話さないし、好きな人ができたわけじゃな
いよね!?じゃあ、なんで!?」
だから知ってるくせに。
「ちがう、周りは俺の会話についてこれないだけだ」
それに俺と会話できる女が早々いないからだ。
俺が思った会話ができない。
俺は普通に話してるつもりなのに、ほかのやつは何を言ってるのかわかんないだと
か、意味のわからない返答しかしてこない・・・・・・・・・・
そういえば、北村もそうだったかもな。
会話といえば北村が一方的に話すだけだったよな。
そう、俺との会話は難いというのが周りの意見だ。
ほかのやつなんてみんなそんなもん・・・・・・・・・・じゃないな。
一人だけいた俺と会話できる女。
そう思い俺はちらっと後ろを見る。
その後ろの女はイヤホンを耳にしていてアイスコーヒーを飲んでいた。
つか、絶対音楽かかってないよな。
本当、変わったやつだな。
「ごめん、でも、俺たちはなかった、ただのクラスメートで今はクラスが変わって関
わりもない、初めから俺たちには何もなかったことにしよう」
「なんで!?ちょっと意味がわかんない!」
「・・・・・・・・・・・・・・わからないのはこっちだけどな」
「え?」
そう、わからないのはこっちだ。
少なくとも北村は俺のことが本気で好きだったのだろう。
なら・・・ならなんであんなことをしたのか。
俺だったら・・・・・・・・・・好きな人を裏切らない。
「そういうことだから、俺たちは始まってすらいなかった、それじゃあ」
そう言って俺はテーブルに千円札を起き、立ち上がる。
「待って!理由を聞かせて!納得できないよ!」
彼女が俺の手を握ってくる。
「・・・・・・・・・・ついこの前、駅前の近くの公園を通った」
「え?」
「見に覚えは・・・・・・・・・・あるよな」
と、言った瞬間、彼女は一気に顔が真っ青になる。
「ち、違うのあれは!」
「視覚は現実を語る」
そう、視覚、見たものはすべてが真実だ。
いくら違うといっても、実際にしていた。
無理やりされたなんて言われてもなんの説得力もない。
無理やりだとしたらなぜ背伸びしてた。
つか、あれ、うちの学校のやつだったしな。
「じゃあ、そういうことだから、学校では何もなかったように、いつもと同じさ」
俺と付き合ってると思われるのが恥ずかしい、だから隠してきた。
それと同じ。
まずもって俺という存在が恥ずかしいなら告白などしてくるな。
帰りに少し会話したり、少し優しくしただけだった。
本当に世の中こんな人間しかいないのか。
そう考えながら俺は店を立ち去る。
その際に振り向いた。
北村を見るためじゃなく、俺が見たのは、沢村だった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。ちょっと読むのが辛かったって方はごめんなさい(ちょっと主人公も言い過ぎっぽいので)
ですが、この主人公はこういう人間なので、まあ、いいところもあるんです。ちょっと、考えが深いという・・・だけなのかな