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第2話 変人は変人を呼ぶ

「お、お前がなんでここに?」

「あら、名簿をよく見て」

「え?まさかお前同じクラスか!?」

 さっき良く名簿を見たはずなんだが。

 もう一度じっくり見直す。

「そんなにじっくり見ても、私の名前は書いてないわ」

 うん、そうか、こいつ自殺願望があるのかな。

「なら、そんな言い回しするな!」

「私は5つ隣」

「随分遠いなおい!」

「あら、寂しい?」

 と、俺に微笑んできた。

 


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・綺麗だ



 って、おいおいおい、待て待て待て。

 見とれてる場合じゃない。

 まず、いろいろ質問がある。

 つか、周りのクラスメート、全員が俺たちを見てるんだが。

「質問」

「どうぞ」

「なぜ俺の名前を?」

「知らないほうがおかしいわ」

 ??

 なんだそれ。

 テストの珍回答集に載せとけ!

「質問を変える」

「どうぞ」

「さっきの答えはどういう意味だ」

「あら、意外ね、あなた知らないの?あなた変わり者ベスト3に入ってるもの」

 本当にあるんだそんなの!?

「って待て!?俺が変人だと!?」

「ええ」

「お前と同じベスト3!?」

「ええ」

 あ、こいつ本当にベスト3だったんだ。

 まあ、間違いなく1位だけど。

 つか、マジで変わり者ベスト3あるのかよ。

 俺と沢村と思う一人が知りたいが今は置いておこう。

「なんで俺が変人なんだよ!?」

「見た感じはわからなかったけど、今日話してわかったわ、そのへんの人とは口調か

ら何から違うもの」

 そんだけでベスト3入っちゃうの!?

 この学校キャラ薄っ!

 話し方か。

 そんなの昔いろいろそりゃあ主人公に憧れて口調を変えて・・・・

「そんな話はどうでもいい」

 俺がそんなことを考えてる間、なぜこいつはこんな冷たい目で見てくる。

「何だその目は」

「いえ、本当に独り言が激しいと思って、ともだちいないの?」

「いないといえばいない、話をするだけの中が友達と言うならばいるな」

「ならいないのね」

 直球ですね。

 表情一つ変えずに言い放つ姿は氷のようだ。

「そういえば、あなたが朝言っていた彼女、私と同じクラスだった」

「へぇ、それは偶然、だが彼女じゃない、俺は決めた、あれはカウントしない、俺の

カレカノ定理は両思いだ、俺はあいつを好いていなかった、だから違う、多分あいつ

もそうだったんだろ、じゃなければ、あんなことはしない」

「無駄に長い説明、浮気された言い訳にしか聞こえないわ」

「うるさい、浮気とかいうな、周りに聞こえる、それに俺とあいつが付き合ってたっ

てことを知るのは俺とお前とあいつだけだ、これで別れれば何事もなかったように終

わる」

「随分初めてにこだわるのね」

「当たり前だ、初めての彼女はやはり本当に両思いがいい、と俺は思う」

「そう、でも、さっきあなたが言ってたこと、あの人は多分本当にあなたのことを好

なんだと思う」

「なぜ?」

 なぜか沢村はそのようなことを言う。

 そう言うと、椅子に座り足を組んでても組んだ。

「あなたさっきメールしたわよね?」

「あ、ああ、したが」

「やっぱり、彼女の顔が携帯を見た瞬間、ものすごい笑顔になったわ」

 うわー、こいつ探偵気取りだ。

 だからこんなしぐさしたのね。

 つか、足ほっそ。肌しろっ!

「どこを見ているの」

「雪のようなっ、じゃなくて!ってことはなんだ、俺のことが好きなのに、そういう

あれをしたのか?」

「まあ、そういうことね、まあ、そのへんの女なんてそんなものよ」

「そりゃあそうだ、まるでスキンシップのようにキスやら何やらする」

「「そんなのはゆるせない」」

 俺と沢村はまさかの被り。

 いがいといきが合う。

「じゃあ、あなたは今フリーで誰もいない、ただの一人ぼっちってことね」

「言い方に刺があるがまあ、そういうことだ」

「そ」

 その一文字を発する声ですら美しい。

 そう言って立ち上がった瞬間、鐘がなる。

「じゃあ」

「ああ」

 そう言って嵐のようにあらわれ嵐のように消えた。

 嵐の後の静けさが、教室を包んだ。

ここまで読んで下さりありがとうございます。子の後あの彼女が登場しまあ、いろいろ修羅場になります。修羅場・・・だよな。

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