AOI 第97話
手を繋いだまま、男の子達の所へ、一直線。周りのお客さん達の顔は、みんなぼやけて見えた。
「おまたせー。」
の、のあちゃんの声につられて、私は、のあちゃんの背中右後ろから顔を出し、ぺこっと頭を下げた。翔太君の隣が2つ席が空けてあって、そこに座った。目の前には朔太郎君隣に葵君浩次君の順に座っていた。塾最終日に食べた時と同じ座り順。心の中で、一緒と思ってしまった。席に座りながら、ダウンを脱いで丸めて、背中に置いた。のあちゃんが、
「注文した?」
と、みんなに聞いていて、
「まだだよ。」
と、翔太君が答えていた。続けてのあちゃんが、
「たのむの決めた?」
と、聞いた。翔太君が、
「だいたい。」
と、答えた。のあちゃんは、私にむかって、
「さっちゃんは、決めた?」
と、携帯でメニューを開いて見せてくれた。やっぱり私も翔太君と同じく、だいたいで、先日のあちゃんと何食べると話ししている時に、アボガドのと、言っていたので、お腹の中はアボガドにほぼ決めていた。のあちゃんが、スクロールしているとランチメニューがあって、セットと単品を見ていた私は、思わず、
「ランチセットがあるんだね。」
と、のあちゃんの携帯をのぞきこんだ。ランチセットは時間が決まっていて、丁度注文できそうだ。自分が見ていたセットメニューが思ったより安く食べれる。このセットでしょ。のあちゃんが、私に、
「さっちゃん、アボガドバーガーセットにする?」
と、聞いてきてくれて、
「うん。」
と、計算すると500円も安くなるので、うれしくて、ニコニコ答えた。のあちゃんは、
「私は、ダブルチーズにしようかな。」
隣の席の、翔太君が、
「行こっか。」
と、その声を聞いて、私は、背中の丸めたダウンの下に置いた鞄を手に持ち、私の席は端なので、のあちゃんが出やすいようにと立ち上がった。そういえば、男の子達は大丈夫なのかな。男の子達はもう、注文を決めていたのかな。先に座って待っていたもんね。目の前の朔太郎君も立って、葵君浩次君の順に立って、私の目の前を3人が歩いて行って、浩次君の後に、私、のあちゃん、翔太君とつづいて、階段を降りて行った。階段の途中で止まったので、先を見てみると、注文をする列がのびていて、時間かかりそうだなと思った。お昼時はこんなに混んでいるんだとびっくりした。なにを話そうという気持ちは3分の1にへって、お腹空いてきたこともあってか、アボガドバーガーセットで頭の中はいっぱいだ。あっそうだ、セットのドリンク、何にしよう。寒いからあったかい紅茶?やっぱり、炭酸?のあちゃんに聞いてみよう。振り返ろうと顔を少し横を向けた時、のあちゃんと翔太君の話し声が聞こえてきた。私は、気づかれないように、前をむきなおした。そして、自分で決めようと思った。




