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Vのもの!

最推しが母で、記念配信で家族にカミングアウトした結果

作者: るい


「え"っ?!何で!?」


そんな声が部屋に響く。家族会議中だ。


「うん、実はVチューバーやっているんだよね。」


「いや、それは聞いたよ!!それよりも愛ちゃんママってどう言うこと!」


そう、母がVチューバーで登録者が百万人を越えている個人勢の愛沢 愛であることが信じられなかった。


母は専業主婦として暮らせるほどに父は稼いでいた。なんせ有名な上場企業の会社経営をしているから。


そんな母がどうして?という気持ちと初期から推してた自分の思いが複雑に入り交じる。


一目惚れして配信を見ればおっとしりた声でポンコツな所にどはまりした。それはもう切り抜きやファンアートを描く程に。


グッズを買う為には金策もしたし父にもこっそりお小遣いを貰っていた。まぁそれが母に筒抜けでも気にはしなかった。


昨日の企画で、愛ちゃんは百万人耐久暴露配信をした。そこでそろそろ息子達にVチューバーであることを打ち明けると言うものだった。


そのサムネイルを見てこれは神回、切り抜きしなきゃと思っていたんだ。


それが配信が始まってすぐに百万人を越えてしまってどうするんだと思っていたら家族のグループラインに母からメッセージが届いた。


『実はVチューバーやってるの。愛沢愛って名前で』と。


その瞬間は思考フリーズしたし何言っているんだと思った。だがその後配信画面を送られてきて本当のことなんだと理解した。


そこからは配信では爆笑の嵐でその日は赤スパやギフトが飛び交った。


そして冒頭に戻るんだが、家族全員が知らなかったらしい。


父は母さんの好きなことをやらせてあげたいと応援する。いや、勿論応援はするんだけど複雑すぎるし、妹はえ?!ママ凄いとはしゃぐ始末。


なんだかとっても疲れるが話を進めるとなんと家族全員分のライブ2Dと3Dモデルが完成したのと、登録者百万人記念で家族にカミングアウトをすることを決意したという。


なんだか情報の大渋滞だ。


確かに愛ちゃんママはいつか家族全員でコラボ配信をしたいと言っていたがそれは最初の一月ほどでそれからは配信でも触れることはなかった。


配信内容はいつも作業配信、雑談が主でたまにゲーム配信をすると言うようなものだった。それも多くて週に二回。


今なら本当に分かるが主婦してたらそうなるよなと納得するし、配信でも家族の事をネタにすることも多かった。


だからどこかで聞いたような話だったと納得する。そりゃあ家族の話だったんだから。


「あ~、これで隠し事しないで済むからスッキリしたわぁ」と暢気に答える母を尻目に家族に目を向ければ父は良かったねと言い、妹は私も配信すると喜ぶ始末。


三人の視線が自分に向けられ、『で?どう思ってんの?』と言ったような視線が向けられた。


「いいよ!やったるわ!最推し愛ちゃんママのたのみだからな!」


そう、今までなんやかんや考えていたが愛ちゃんママからの頼みは断らない。


これが後の『愛沢家』と呼ばれる伝説コラボが産まれることになるなんてこの時は誰も知らなかった。







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