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第7話


 「元気ねぇな瑞波、どうかしたか?」

 「……そうだね、誰かさんらが置いていったのに不満なんだよね。あ〜あ、宇宙人楽しみにしてたのに。」

 「埋め合わせをさせていただきます。今度焼肉に行きましょう。気になってた所です。もちろん奢らせていただきます。」 

 「OK、それならいいよー」

 蓮華には宇宙人の話で誤魔化したが、本当は嘘だ。僕は蓮華が力を持っていた事と蓮華が僕(というより僕の力?)に対して強烈な敵意を持っていることに困っている感じなのだ。詳しく言えば何故蓮華が僕に敵意を向けているのかが分からないということに僕が危機感を覚えているから困っているのだ。蓮華が僕にのみ敵意を持っているということだがそれを証明したのは昨日の戦いなのだが、もし蓮華が正ノ者に敵意を持つなら狙撃された時点で逃げるという手は取らないはずだ、蓮華強いし。それすなわち僕(蓮華の言葉で言えばヒーロー?)に対してのみ敵意を持っているという証明に他ならない、僕に執着してる様子だったし。もし、僕が昨日戦ったヒーロー?だと蓮華が知れば蓮華は僕と敵対し、僕が蓮華と結ばれるという夢はあり得なくなる。つまり、僕がようやく見つけた大切な目的が消えるということだ。それは絶対に避けなければならない。ただでさえ最近は僕に好意を持っている3人に構われて遊ぶ機会や時間が減っているというのに。

 (いっそのことあの3人殺そうカナ?蓮華と一緒にいる為ナラ殺しテモ、モンダイナイヨネ。アンナヤツラナンテイラナ……)

 「瑞波?どうした?顔怖ぇ〜ぞ?」

 「ん?なんでもないよ。」

 「イケメンなんだし怖ーい顔は勿体ねぇぞ?」

 「はは、イケメンはいらないよ。」

 「謙虚だな〜。」

 危ない危ない最近蓮華と遊べてないからその分のストレスですぐ壊れそうになる。気をつけないと、()()()()()()()()()()()()()()し僕は僕でいなきゃな。






 「やばかったな〜瑞波。ありゃあヤバいくらいにキレとるな。」

 瑞波が殺意盛り盛り怒りバリカタのレベルでキレていたのを抑えてから俺はそう呟いた。確かにあのハーレムに置いて行っちゃったのは、ダメだったかな〜。最近正ノ者や西洋と東洋の魔法について調べてて遊ぶ時間全く取れてなかったし焼肉行くのは必須だな。……財布にいくら入ってたっけ?

 あとヒーロー、あいつは素晴らしかったな〜俺の目的であり目標、何故未来の俺が殺されたのかそれについて確実に関係してる奴。あんなにも弱かったのにはがっかりしかけたが、あそこまで素晴らしい技を使うとは思わなかった、まだ無意識だろうが俺キラーと言っても過言ではないな。……あの邪神の使い速さ以外はなんともなかったみたいだし、()()してみるか……魔法ってのはおもしれ〜な。とりあえず瑞波誘って焼肉行くか。


 




 「あのー、瑞波さん?ちょっと食べすぎとちゃいませんか?」

 「このくらいまだまだだよ。もっともーっと食べないとね。奢ってくれる蓮華に感謝を込めて、ね。……店員さーんハラミ追加でー‼︎」

 「ハラミ追加?……俺の財布持つかな……?」

 俺は瑞波の食欲を舐めていた。最初にカルビに行った時に気づいていれば間に合ったかもしれないが既にタン、ロース、ハラミなどなどかなりの量を食べていた、もちろん腹一杯にはならずまだ食べ続けようとしている。このペースで行けば財布の諭吉は5枚程溶けるだろう。……オワコンだ。

 「あの3人と食べる時もこんなに食うのか?」

 「そうだねお腹空いちゃうから、いっぱい食べちゃうんだよね。……もちろんまだ食べるから心配しなくてもいいよ。」

 「……押忍……」

 結局、7諭吉が溶けた。俺の貯めてきた小遣いは焼肉へときえた。ぴえん



 「それでさ、見たの?宇宙人」

 「……宇宙人じゃねぇが、幽霊ならいたぞ。」

 「幽霊?」

 瑞波が昨日のことについて聞いてきたので俺はちょこっとぼやかしながら話を始めた。

 「おん、幽霊というより悪魔って言った方がいいかもしれんがな。……自らの姿が映った写真を媒体としてこの世に顕現してんじゃねぇかな?」

 「ちょっと何言ってるかよく分かんない。」

 「まぁ普通はそうなるよな。……例えばだが自分を幽霊と仮定する。んで心霊写真とかを撮られたとする。その上で成仏する条件を満たした際、成仏すると思うか?」

 「するんじゃない?」

 「しない」

 「えぇー⁉︎」

 こういう魂とか命に関連した生物の問題ってのは西洋の魔法や錬金術の根幹にあるから覚えてるんだよな。おぼえるの超めんどくさかったな〜

 「まぁ場合にもよるんだが、死ぬ前の写真とかでは、霊になった自分の存在を結び付ける物ではないから魂はそのまま成仏するんだが、死んだ後に出来た自分を示すものがあるとすると、その物を通じて世界と直接結ばれてしまい、存在が完全な霊なりこの世に残る。だから成仏は出来ない、まぁ世界にかけられた呪いのような物だ。」

 「……へぇ。」

 「ただ、俺と総司が見つけた奴は違う。あれは呪いそのものだ、まるで生まれ落とした存在がそれほど強力であると、示さんほどのな。」

 「……」

「あれは自らが写った写真を撮らせることで自らの存在を世界と結びつけて顕現していた。あれができんのは……」

  「蓮華はなんでそんなこと知ってんの?」

 「……邪は真として永遠は道として正は王として、邪悪の真 永遠の回廊 正義の王座たらしめ、其れを統べる者、悪魔と天使の神たらしめんとし。その魂、全にして一 個にして多 天上示さんとせん。これらを持って■■■■■■とす」

 「?いきなりどうしたの?てか何それ」

 「師に教わったもんだ。気になるなら調べてみればいい。これが俺が知ってる理由だしな、調べて損はないぜ。……また明日な。」

 これはジンクスみたいなもんだしな。

魔法というこの世界においては全く新しい概念その力の根源とは?という感じの話が結構後にある予定です。主人公、多重人格っぽくなってますけど普通の狂ってる人となっております。

ではまた次回の後書きにてお会いしましょう。

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