12-2 TS美少女といちゃラブ生活
朦朧とした意識の中、和也の腕を縛りつけていたロープは、なんとかほどくことができた。
お腹の中に和也の愛情がたっぷり流れ込んできたとき、同時に、私はすごく声を出してしまったはず。
アパートの壁は薄いはずなのに。となりのお部屋に住んでいる方、本当にごめんなさい。
もう、何がとは言わないが、すごすぎて意識が飛んだ。
ふわふわした心地のまま、なんとか和也の腕の拘束だけは解いて。
今私は和也の腕の中で、ずっと優しく頭を撫でられ続けている。
溢れて太ももに垂れてきた、私たち二人分の交じりあったドロドロしたものを、指先ですくってぺろりと舐めた。
舌先に痺れるような苦味を感じて、幸せで死んでしまいそうなくらいだ。
必死に我慢していたのに、2日分貯めた若さに負けて、私と唇を重ねたま情けない声をあげ震えた和也。
この愛しさと快感はもう、私にとってはほとんど危ないお薬みたいな中毒性があった。
「なあ紬。順序が逆になっちまったけど。……オレと、結婚してくれ」
その言葉と、撫でられる感触で、私の身体はびくんと大きく跳ねてしまう。
さっきまでの快感がぶりかえしてきたみたいに、またいやらしく声をあげてしまった。
幸せ。
だけどね和也。私って案外、後先は考えるタイプなんだよ?
私がもうニヤニヤ笑いながら身体を起こすと、和也は慌てて立ち上がり、そしてベッドの上で見事な土下座を決めてくれたのだった。
「貧乏させちまったらごめん。だけど、絶対に責任はとる。いや、とらせてくれ。……紬、大好きだ。愛してる。子供ができてたら、その子も一緒に、オレが絶対幸せにするから!」
もうダメ。
こんなの、言葉だけで気持ちよくなっちゃうよ。
私は早いところ楽になろうと、ベッドのそばの棚に手を伸ばす。
「……うん。和也、私も大好きだよ」
そして私は、棚から取り出したプラスチックの容器の蓋を開けて、中身を和也にみせつけた。
容器の中には、今日まで私がしばらく計画的に使い続けてきたお薬が、日付ごとに分けられて収納されている。
「……えっ。紬……」
だけど和也は、私が思っていたよりちょっとだけ理解力がなかったというか、半ばパニックになっていたようで。
なんだか泣き出してしまいそうな情けない顔で、がっしりと私の肩を掴んでくる。
あ、いやそういうんじゃないんだけど。
「まさか。紬、なんかの病気なのか? し、死んだりしないよな? やめろよ、おい、違うよな? 嘘だろ? なあ!?」
あさっての方向に焦りだした和也に、私はもう久しぶりに、性格の悪い笑いがこみ上げてきてしまう。
いやほんとごめん。まさかそう解釈されるとは思ってなくて。
「……くふっ! うっはははは! ちがっ、違うよ和也! うはっ! あははは! ど、ドッキリ大成功! うはははは!」
笑いながら和也の肩を叩くが、和也の顔はまだ固まったままだ。
もう、馬鹿なやつだなあ! かわいい! かわいすぎるんだよ和也は!
「くふっ! あのな和也。これ、毎日飲んで、赤ちゃんできなくするお薬ね。しばらく前から飲んでたんだよ、今日のこのドッキリのためにさ。……ふふっ! でもありがとね。……うっははは! ダメその顔! やめて! はははっ!」
私からのネタバラしに、和也は全裸のまま、どかりとベッドに倒れこんだ。
まあ、そういうことよ。
さすがにね、まだ赤ちゃんは早いから。
私たち若いし。まだまだ私、和也と二人の時間を味わいたいからね。
まあちょっと、わずか1mm程度の厚さのゴムですら、最近はうっとおしく感じていたので。
例の病院でのカウンセリングで相談したりして、しっかり準備を進めていたというわけ。
私はその避妊薬が入ったピルケースを棚に戻して、情けない顔のままうめいている和也に、優しくキスをしてあげる。
「ごめんね和也。でも、気持ち良かったでしょ?……うっははは!」
和也はがっしり私の頭を掴むと、そのまま力強く抱きしめてくれる。
その体温の暖かさで、ようやく私の性格の悪い笑いも収まりそうだ。
「……きもち、良かったけどさ。くそ、めちゃくちゃきもち良かったわ!……でもあれだな、なんかその男みたいな笑い方、久しぶりに聞いた気がするよ。はは、なんか懐かしいな」
和也はちょっと怒ったように、でも底抜けに優しい表情のまま、私の頭を撫でてくれる。
男みたい、か。
ふふ、そりゃ男みたいなところもたまにはあるさ。
だって私は元男。TS美少女なんだから。
私は和也を抱きしめ返して、その胸板に頬を押し付けるようにして問いかける。
「……ねえ和也。もし私が、本当は男だった、なんて言ったらどうする?」
返品は受け付けていないし、もし嫌がるなら今度は逃げられないように、ぎっちぎちに縛りなおしてあげるけど。
「なんだよその質問は……どうするもこうするもねえな。そんときは、オレは立派な同性愛者ってこった」
和也はほとんど即答して、そのまま私の腕を強く頭の上に抑えつけてくる。
その強い力を私はもう全然振りほどけないし、もちろん振りほどくつもりもない。
抑えつけられたまま頭だけを持ち上げて、和也に唇を寄せていく。
たぶん今この瞬間、自分の体が元のおじさんに戻ってしまったとしても、私はこのキスを止めることはできないだろう。
「で、どうすんだよ紬。オレ、さっきの返事、まだもらってねえんだけど?」
「返事?」
和也は私を抑えつけた体勢のまま、今度は自分の方から、少し強引に私の唇を奪ってくる。
また明らかに大きくなりはじめた和也のアレが太ももに当たって、身体がどんどん熱く、頭は何も考えられなくなっていく。
「……オレの嫁になれって、言っただろ? もちろんまた、もう少しオレが大人になって、ちゃんと稼げるようになってから出直すけどよ」
ちょっとかっこよく言い直してきた、その不器用なプロポーズ。
高校生でそんな約束しちゃって、後悔するなよ?
絶対もう、私から離れられないようにしてやるからな。
そうからかってやろうと思ったのに。
すっかりメス堕ちしきった私の口は、勝手にかわいく返事を返してしまうんだ。
「うん。私、ちゃんといいお嫁さんになるからね。……だから私をもっともっと幸せにしてね。もっといっぱい愛して?」
女になれたことを、こんなに幸せに思う。
だけど女とか男とか、そんな下らないことはもう本当はどうだってよくて。
こんなふうに大好きな人と出会って。
こんなふうに愛しあえる時間が、いつまでも続いていくように。
私はただ、男でも女でもなく、一人の私という人間として、和也にゆっくりと口付けを捧げる。
「だけどまあ、今日はとりあえず、オレはさすがに怒ったから。……今からめちゃくちゃにわからせてやるから、覚悟しろよ?」
和也の声が、匂いが、唇が、私の思考を奪っていく。
さっきみたいなあの気持ちよすぎるやつが何度もきちゃったら、さすがに私、ドロドロに溶けちゃうと思うんだけど。
だけど問答無用で、和也のアレが私の中にまた入ってきて。
信じられないくらいの快感に、私は心も身体も完全に溶かされてしまったから。
そういうわけでこの私の幸せなTSの物語は、これにてハッピーエンドということで。
☆TS美少女が自身の変化に葛藤しながらもメス堕ちし依存体質でヤンデレ気味なご奉仕大好き全肯定あまあま彼女になり童貞彼ピとの気持ちよすぎるいちゃラブえっちに溶かされて幸せになるラブコメ☆
☆ お わ り ☆
応援ありがとうございました!
毎日たくさんの方に読んで頂き、本当に幸せな投稿期間でした。
最後にご評価をお願いしたいところではありますが、もうこの作品はすでに充分に、皆さんからポイントを頂くことができました。
だから、あなたのそのブクマやご評価は、ぜひ連載中の他作者さんたちのTS作品につけてあげて下さい。
なろうにTSという名の光が、いつまでも輝いていきますように。




