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ギャグオチSS集  作者: 仇花七夕
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18/39

#19

左後方座席の窓側にドカりと座る。

足は伸ばせないほど狭い。

荷物はそんなにない。

どこかで買ったお茶のペットボトル一本だけだ。


ガダガダと大袈裟に揺れる。

乗用車より大型のバスの方が揺れは酷い。

窓ガラスにつけたこめかみに響く。

痛みは感じなかった。


風景が流れる。

街路樹、

人、

建物、

看板、

電信柱。

後ろへ流れる。


内に抱く仄暗い感情も、置き去りたかった。

徒歩では追いつかれるけれど、バスならあるいは置き去ることが出来るんじゃないか。

そう思った。


体重を掛けていた左肘が痺れていた。どれくらいの間、ぼぅっと眺めていたのだろうか。


お茶を一口飲む。

喉が渇いているかも不明瞭。

腑抜けている。

もぬけの殻。

間抜け。


見慣れた街並み。

見知った風景。


終着点。


結局、バスでも逃げ去ることは出来なかった。

お茶でも飲み下すことは出来なかった。


その感情を。




















――ナーバスバス

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