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未来は暗くしか、見えないけれど

作者: 朝焼 悠

ここでは終われないと

忘れられない思い出

忘れたくない思い出

何度も反芻させながら

やってきた


悔しかった事

悲しかった事

屈辱に塗れた思い出を

胸に秘めながら

自分を歪めてしまった

自身の弱さを嫌いながら

今に見てろって


ニヤけた顔で見下してくる人たちの顔を

見上げていた


ただ忘れた訳ではなかった

こうして始めた理由

誰かが抱えてしまった 迷い込んでしまった暗闇へ

弱くても

頼りなくても

一筋の光になりたいと

憧れて 目指した

それは今も


それでも僕には確かに

忘れていた事が

目を逸らしていた事が

あるって気付いたんだ


それは僕自身が生きる場所

僕が目指しているはずの場所は

今現在やその先の未来にあるんだって

あの頃を含めた過去ではないんだって


忘れないでいるために

忘れたくないが強すぎて

僕は過去の僕の影に

その亡霊に

魅入られていたんじゃないかって


あれから僕は

僕なりにでも

必死でやってきて

悩んで迷って

それでも考えて


だからって

何かを大きく変えられた訳でも

夢を叶えられた訳でもなく

相変わらず弱っちいままだけど


それでもまだ

ここで終わりたくないと

醜くも踏ん張ってしまうのです


僕の人生は軽くて

なかにあるのは

忘れたくない 忘れられない思い出と

それを言葉にして 誰かの背中を押せたらって願いと

それができないまま

何も残せずに積み重ねてしまっただけの日々

たったそれだけで


沢山の 数え切れない後悔を残してきた

今度はそれを抱えながら

今や未来から目を逸らさずに

今度こそ そこで生きて目指していくために

今更過ぎるかもしれないけれど


もう少し踏ん張ってみたいと

思ってしまうのです


きっとまた打ちひしがれてしまうような

厳しい現実を知るだけの無惨な結果に終わってしまうのが関の山

かもしれなくても


人生を無駄にして

何も残せないまま終わってしまう確率の方が高いと

信じられてしまう条件が揃ってしまっていても

もう戻れないから


それならここで

まだ終われないと

浅ましく 醜く 格好悪く

すがって 願って 手を伸ばしながら


踏ん張っていたいと思ってしまうのです

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― 新着の感想 ―
[良い点] 踏ん張りましょうっっ!!!! 踏ん張りどころっっっ!!!! こらえどころっっっ!!!! なのです…汗m(_ _)m やめない限り 明るく微笑む 未来… 必ず
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