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~成人の儀①~

第6話目です。

まだまだ拙い文章ですが・・・

やっと主人公の戦闘が発生!でもモンスターじゃありませんけどね!

さて、次の日の早朝、今、俺の前にはジーンとムーアが立っている。


「いいか、お前は弓と剣の腕が良いとは言え、魔法が使えないんだ無理するなよ。」


「そうよ~、いざとなると心配だわ~、成人の儀を止めて、このままずっと一緒に暮らしていてもいいのよ~」


ムーアは、そう言って優しく抱きしめてくれる。


いや、そんな事されると、違う所が元気になってしまうから、畜生、ジーン、うらやましいぞ・・・


「大丈夫、今度こそ、やり遂げてみせる」


装備は短剣、弓、矢、矢は20本、再利用しながら大事に使わないとな、後は皮の服に皮のマント、RPGの初期装備みたいだ。


「2回目とは言え、心配は心配だな」


1回目の記憶はないが・・・


「行ってくる」


「頑張ってこい!」


2人は結構見えなくなるまで見送ってくれた。両親に心配して見送られる43歳ってどうなんだろうか・・・・と言っても、今の俺じゃ頼りないか


さあ、再びの独りぼっちだ、前回と違うのは、自分が弓も剣も使え武器も持っているというところか、今回は、まだ行ったことのないここから5kmほど行ったところにある西側の森だ。今まで入った事がないから地理的なものはさっぱりだが、これも成人するための試験の一環なのだろう。


「今日の夜はどうするか・・・」


想像してみてくれ、43歳のおっさんだとしても、富士の樹海に1人で入って、ひと月暮らせと言われたら・・・心細くなってくるだろ、俺だって当然、心細くなる。


まずは、水の確保か


元々使っていた川の位置はわかるが、流石にそこを使っては意味がない。ギブアップを意味してしまう。


森を進む。テクテク


森だな~、テクテク


何もないな・・・


こんな時は、ジーンから湿っている場所を探す、虫や動物の動向を観察する等だったか


動物は、流石に俺がいるからすぐに見つからないが、虫ならば・・・


俺は、一旦動きを止め、耳を澄まし、周りを観察する。


こういう時、エルフは便利だ。まず、耳も目も良い。


木々や、草花の音の他に微かに音が聞こえる。


ハチか!?


この世界にもハチはいる。もちろんモンスター級の危険なものから、元の世界にいたミツバチのような安全なものもだ。ハチは当然、花の他に、水場に向かったりする。


今回のハチは、うん、音から分かったが、大きさも元の世界のミツバチぐらいだな、あれをしばらく追っていくか。


ブーン、テクテク、ブーン、テクテク


1時間ぐらいハチとの散策をしたころ、少し湿っている場所へと出た。よし!


辺りをくまなく探す。


ちょっとした小さい獣道、高い草をかき分けると、わずかに水が湧き出ている場所が、そう、水が湧き出ている辺りは湿っているものなのだ。そして、こういう水場には当然、獲物も来るよね!


ジーンから教わったとは言え、ファンタジーじゃなく、サバイバルじゃね?!


そんな事を悩んでいてもしょうがない。水場と狩場をゲットしたんだ、次は拠点だな。


ここはやはり、木の上だろう、この場所に近からず、遠からず、そして風下だ、風上に陣取ったら俺の匂いで獣は寄り付かなくなるからな。


いい場所が・・・


何とかか、水場から500mくらい休めそうな枝がある木に登る。


ここまではOKだ。


今日、食べるものか


ここまで歩いてきたが、その過程で食べる事が出来そうなものはなかった・・・


食えるものを探さないとな


森、岩場、怪しい色のキノコ、く、今回の試練の地域を探索したが、食えそうなものがない。


草か?!草旨いのか?


獲物も来ず、5日目に食べてみたが食えたものではなかった・・・


水があるが、まだ、大丈夫だが、ヤバいな


10日目、獲物来ず・・・木の皮をかじるも食えない・・・


そろそろ、倒れるぞ・・・


なんで、獲物は来ないんだ?・・・匂いがわからないよう風下にも陣取っているのに


匂い?!、そうか、この小さな水場に俺の匂いが染みついているのか・・・


くそ、10日目にしてわかるとは・・・


何も食ってないからフラフラする。


こういう時って・・・


「ウゥー」


俺が弱った獲物になるわけか・・・


「ガゥ!」


チープウルフが来やがった。何匹だ?!いや、今は拠点に戻る方が先か!?


ダメだ、間に合わない。


素早く持っていた弓に矢をつがえ


シュッ


「キャイン!」


ドドッ、一頭が倒れる。


2本目を放つと同時に弓から短剣に


「キャーン」


ドッ、2本目も当たったか


2頭は倒したが、チープウルフは俺を囲い込む。


こ、怖い、泣きそうだ。俺は、ここで終わってしまうのかもしれない。


チープウルフは、一匹づつではなく、波状攻撃で襲ってきた。


俺は・・・


咄嗟に前方のチープウルフに突出したかと思うと、飛び掛かる途中を交わし際に顎の下からチープウルフの口を短剣で刺し、刺したまま、チープウルフを盾として他の襲ってきたチープウルフにぶん投げる。


意表を突かれた何頭かが飛んできたチープウルフにぶち当たり飛ばされる。そのまま俺は、木を背にする。


陣形を崩し、後ろの安全を確保した俺は、他のチープウルフの攻撃も短剣でさばく


無我夢中だった、何も考えられなかったが、俺の身体は動いたのだ。


こうなると、チープウルフも俺を警戒する。


少しづつ遠巻きになり、撤退していく。


どうやら、俺は生き延びたようだ。


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