第86話 旅は道連れ
もう一周年なんですね。
いくら学生とは言え、十万字投稿するのに一年かかる僕って?
「・・・良し。」
私は本の内容が変わっていない事を確認する。
一歩間違えれば折角発展させてきた人類が全滅してしまうのだから、寧ろ、こまめに確認しない方が可笑しいと思うよ。私は。
「・・・くふふっ」
思わず笑ってしまった。
あの少年はどこまで愚か者で、失敗を繰り返すのか。
見ているだけで、笑えてくる。
己の思考が捻じ曲げられているとも知らず、勝手に罪悪感を抱いて、勝手に旅へ出て、ただひたすらにこちらの思惑通りに教科書を書く生活を送っていると言うのだから、これ程愉快な気持ちになる事はそうそう無いだろう。
だが、他の日本人がこの世界へと渡って来たのは予想外だ。
・・・人間の他世界への移動を許すなんて少し上位神はたるみ過ぎでは無かろうか。それとも、これも人類に他世界の存在を気付かせる為とでも言うのだろうか。
私は、胸に静かな怒りをしまい、少し眠ることにした。
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「この器はここで良いですか?」
「はい。ありがとうございます。」
俺が女の人に一杯食わされた後、俺は、朝食の準備を手伝っていた。
「では、ハヤテさん。お二人を起こして来て下さい。」
「了解です。」
女の人に言われた通り、二人のいる部屋の扉を開ける。
「山城さん、間宮さん。朝食ですよ。」
「お、待ってました。」
「やっとこの部屋から出られるね。」
「え?」
間宮さんの言葉に俺は驚きを隠せなかった。
もしかして、あの人中々ヤバい性格なのか?
「あぁ。いや、そんな深い意味は無いさ。だってフレンは一人暮らし。そんな一人暮らしの家に俺達みたいなおっさん二人が出歩いてる所を誰かに見られでもしたら、フレンも俺達も世間体的にかなり問題があるだろ。」
「そ、そうですね。」
警察官らしい、というか、山城さんらしいきっちりした理由だった。
それと、フレンって言うのねあの人。
『『『いただきます。』』』
二人は食事の際必ず言っていると言うので、俺も久しぶりに日本語で”いただきます”を言った。
「イ、イタダキマス?」
「私達の故郷で”いただきます”はこういう風に言うんですよ。」
「なるほど。そうなんですね。食事の度に仰っていたので、大体見当はついていたのですが・・・」
俺は食事中に色々な話をした。
中でも驚いたのが、山城さんや、間宮さんが俺の旅に付いてきたいという事。
そして、そんな有意義な食事が終わろうとしたその時。フレンさんがこんな提案をしてきた。
「あの・・・その旅私もついていって良いですか?」




