第84話 デスト村
「流石に結構移動したなぁ~」
もうアレクガランを出て三日になるだろうか。
俺は馬車の荷台を覗く。
馬と俺、両方の食料が素人目で見ても少なくなってきているのが分かる。
「・・・そろそろ何処か寄らなきゃな。」
そう呟き、地図を広げると、近くに手頃な村があった。
「デスト村・・・だいぶ山の方にあるんだな。」
「ぶるるるるる・・・」
ガレンダ商会から買った馬・・・スーホも朝食を食べ終え、調子良さそうだ。
別に某モンゴルの白馬とかけた訳では無い。
スーホ白く無いし。
「良し。出発だ!目指すは山村デスト村っ!」
俺達は山道を走り出した。
旅を始めてから独り言が多くなった気がするが気のせいだろう。
それから二時間程。俺達はデスト村の近くまで辿り着いた。
木の柵に見張りが二人。至って普通の村みたいだ。
「行商をしに来たんだ。村に入れてくれないか?」
「こんな村に売れる様な物も商品を買う様な金も無いがな。」
「まぁ。食料の補給も兼ねてるんだ。はい。これで良いか?」
「ガレンダ商会の通行証だな。入っていいぞ。」
見張りが左右に分かれ、俺達は村の中に入る。
「あぁ。それと、この道を真っ直ぐ行った先に、馬小屋がある家があるんだ。そこの娘さんなら気が優しいし、馬と一緒にお前も泊めてくれると思うぞ。」
「ありがとう。」
この村の人は優しそうだ。
村の道を少し行った先に馬小屋が隣にある家を発見した。
「すいませ~ん。」
「は~い。」
ドアをノックすると、金というより茶色に近い色をした女の人が出てきた。
見張りの前評判の通りとても優しそうだ。
「え~と。どなた様ですか?」
「あぁすいません。俺・・・いや、私は行商をしている者でして、出来れば二晩程こちらのお宅に厄介させて頂きたいのですがよろしいでしょうか?」
「はい。とは言っても、今匿っている人達がいるので、その人達と同室になってしまいますけど。」
「御願いします。」
「では馬車はあちらに・・・」
俺は女の人に言われた通りに馬車を停め、スーホを馬小屋へ入れる。
そして、家に入ったその時俺に予想外な一言がかけられた。
「「き、君は野口隼君かい?」」
「へ?」
俺の名前を知っているだけでも予想外だったが、その質問が日本語で話されたと言うのだから驚きを隠せない。
しかも、質問してきたの知らないおっさん二人組だし。
サイドストーリーのキャラが登場です。
出来れば、サイドストーリーここまで進めて起きたかった。




