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文系剣士と理系魔道士の六年傀儡記  作者: 松房
第四章 学生達の夏
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第71話 紅鉛鉱と、針ニッケル鉱

今回は隼視点です。

俺はジョンさんがこの街の品定めをしている間、近くに炭鉱があるらしいので、なにか鉱石は無いかと見に行ってみることにした。

(そうだな・・・この世界特有の鉱石なんかはアレクガランでも十分買えるから、買うとしたら、タングステンとかかな。)

そんなことを考えながら、炭鉱の近くまで向かうと、鉱物を取り扱う店が増えてきた。

(さて、えぇっと、魔鋼に、魔通鋼、石炭か・・・やっぱし、タングステンとかコランダムとかはこの世界では価値が低いんだな。)

今回は諦めるか、と店を出ると、道端で石を売る少女が目に入った。とは言っても俺が注目したのは少女の持つ石の方だが。

あの赤い柱みたいのが石にくっついているのは紅鉛鉱、つまりクロムではないだろうか?

「すいません。」

クロムといえば、耐食性や、耐熱性が高い事が有名だ。それ単体でもメッキ加工に使えばいいし、どこかでニッケルを見つける事が出来れば鉄と合わせてステンレス鋼を作る事が出来る。

「はい!どれをお買い上げになりますか?」

少し幼げな言葉使いだな。

少女へと目を向けると、少女の足元の箱に入った鉱石へ目が引き寄せられる。

え?その針の様なフォルムは針ニッケル鉱じゃね?ステンレス鋼作れるじゃん。

「え~と紅鉛鉱・・・じゃ無かった、その赤い石は後どのくらいあるんだい?」

「あそこの箱いっぱいに入っているよ。」

「じゃあその赤い石と、その箱に入った石を貰おうかな。」

「え~と、じゃあ、九百九ベンになります。」

この量の鉱石を買って約二万円か。まぁ、みてくれだけなら、ただの赤い柱と、針の塊みたいなもんだからな。

俺は、九百九ベンを支払い、全部で木箱二つ分の鉱石を購入した。これだけあれば大剣とナイフ一丁くらいは作れるだろう。

ただ、俺は重大なミスに気がついた。ここには俺一人しかいない。

つまり、この鉱石を一人で運ばなければいけないのだ。

・・・どうしよう。

どこかの店から台車を借りて来るか?

俺が辺りを見渡すと、何やらこちらへ向かって来る男達を見つけた。

そして、その男達を見た少女は明らかに怯えている。

少女が道端で商売をしている事になにか関係するのだろうか。

男達が俺達の近くに辿り着くと、先頭の男が俺に話かけていた。

「おい。下種(ゲス)。少しここを離れろ。俺達はそこのガキに用があるんだ。」

こういう事に下手に首を突っ込まない方が懸命だろう。

そう思って俺がその場から動こうとすると、今度は別の男に殴られた。

痛い。

「まぁどちらにせよそのガキと商売したんだ。見せしめにはなって貰う。」

あ~うん。そういう感じね。こちらに人権はない感じね。

「お兄さん!」

あぁ任せろ。こういうのは俺が冒険者してた時の十八番だ。

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