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文系剣士と理系魔道士の六年傀儡記  作者: 松房
第四章 学生達の夏
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第61話 夏至祭

私はジョン=アレスト。

今、私はハヤテ君の新作の視察・・・というていで、シンタロウ君とハヤテ君以外で我が愛娘に近寄る屑・・・もとい、男子がいないかどうかの偵察に来ている。

それにしてもハヤテ君の新作は今回も素晴らしかった。

去年の夏至祭の開会式も多くの魔術が飛び交い、とても幻想的であったが、今年の開会式を歴年を超えるレベルまで昇華させたのは間違いなく、ハヤテ君の・・・なんだったかな・・・そうっ!ハナビだ!うんうん。最近は忘れっぽくてたまらない。

それに、もう私も五十か。代を変わるべきか、うちには長男もいるし、それも良いかもしれないな。

え?話がそれたって?

隣にいる私の部下が話を急かしてくる。

え?確かに凄いけど周りの反応を見る限り、売れる様には見えない?

おいおい、君には客の反応も大事だが、売れるかどうかは商品の価値で考えろって言ってある筈だけどな~。

けれど、本当に周りの人達は驚きはするものの、終わった後には、そこまで凄くはなかった、という顔をしている。これが前にハヤテ君が言っていた”イメージ低下”の力なのだろうか。

確かに、ハヤテ君の作った女神像を買って行くのは、(スキル)の影響を受けない(スキル)を持っていたり、その人や、物の本質を見抜ける人物が大半である。

本人はまさか自分の作った物の価値まで下げてしまうとは思ってもみないだろうし、こんな事を思われても本人が嫌がるだろうけど私は思ってしまう。彼が不憫だと。

この世に自分自信を陥れてしまう才能や、(スキル)があるだなんて思いもしなかったが、そんなモノを持っているハヤテ君は逆に希少なのかもしれないね。

おっと、噂をすれば娘達がこっちへ向かって来るな。よし。普段頑張っている娘達に料理でも奢ってやろう。ついでに、商会に対するイメージも上げて、将来就職まではいかなくとも、手伝いくらいはして貰えるようにね。




私がシンタロウ様達と、夏至祭を満喫していると、前から部下を引き連れた父が歩いて来ました。なんか、嫌な予感がします。

「やぁ、シンタロウ君。お久しぶり。ハヤテ君は、別に久しぶりっていう程久しぶりでもないね。」

「お久しぶりです。ジョンさん。」

「こんばんは。ジョンさん。」

シンタロウ様と寄生虫に挨拶をした父の視線は二人の返事を貰う前にガジャへと向けられていました。

「はて、ところで君は・・・?」

ガジャが父の鋭い視線を受けて萎縮しています。

なんか、うちの父がごめんなさい・・・

それに何故、ガジャにそんな鋭い視線を向けているのでしょう。

・・・私がシンタロウ様を監視するのと、同じような感じでしょうか?という事は、父が私とガジャがそういう関係へ発展する可能性を感じているというの?

いえ、大丈夫よ私。お父さんはいくら仕事人間でも、娘の守備範囲(ストライクゾーン)くらい把握している筈ですから。けど、妙に真面目な視線でガジャを・・・

「もしや、君はむs・・・」

「やめてよ父さん!そんなちんちくりん私の守備範囲(ストライクゾーン)に入っている訳ないでしょうっ!」

「むぅ。そうか。悪かったな少年。」

「あ・・・うぅ・・・」




――バタリ・・・

その後、初恋相手に、キッパリ拒絶されたガジャは、慎太郎と隼に同情の視線たっぷりで慰められたのだった。



ガジャ、玉砕。

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