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文系剣士と理系魔道士の六年傀儡記  作者: 松房
第三章 学校行事とエルフと
53/113

第48話 隼VSアレク

今回王子登場!?

隼が慎太郎の謎の笑みに戦慄を覚えた翌日。

決闘祭(フェスタ)は問題無く進行していく。

試合に勝利した隼、コハク、フェルはそれぞれこれまでの試合と同じ様な方法で勝ち上がっていき、その日の午後遂に行われる一学年上位十位を決める準々決勝への進出を決める。

そして、準々決勝一回戦、その舞台に隼とアレクは立っていた。

(なんだろう。心做しか王子(アレク)の周りが揺らいで見えるんだが・・しかも、何で王子!?)

隼が相手(アレク)の周りの空気を不思議そうに眺めていると相手の方が名乗りを上げる。

「私はアレク=フィン=ミノシフル。そんな大層な鎧、着ている者がいれば覚えてない筈がないのだが、もしかして、今日その大鎧を着だしたのだろうか。なら、まだその鎧での戦闘には慣れていないのだろう。大人しく棄権してくれないか?

今の私は昂っていてとても手加減出来そうにないんだ。」

(王子(アレク)も王族だから仕方ないんだろうけど、やっぱちょっと腹立つな・・・)

アレクがこれまでの王族として生活で培って来た上からトークに若干腹が立った隼だったが相手は王族。これから試合を行うと言っても気を使わなければ近いうちに胴体と首がさよならしてしまうだろう。

「申し訳ございませんがアレク殿下。私としてもどうしてもここで負ける訳にはいきませんので。」

隼の返答にアレクは少し驚きを表情に滲ませる。

「おや、その声はハヤテ君かい?それなら、僕とこれから賭けをしてくれるかな?」

「良いでしょう。で、何を賭けるのですか?」

(あぁ、まだ首と胴体は仲良しでいたいからな)

「じゃあ、この試合私が勝ったらその鎧を譲って貰おうか。」

(う~わ、早速賭けなんてするんじゃなかったって思うような出てきたよ・・・これ作るのに結構金かけたからな、どうにかして諦めさせないと。)

「ですが、この鎧はただの鎧なのかも知れませんよ?」

「いや、ハヤテ君が着ている時点で魔道具なのは確定しているのだが・・・良いだろう、その性能

直々に見定めてやろうっ!」

アレクの踏み込みと共にゴングが鳴り響く。

(え、ゴングのタイミングって審判が決めるんじゃないの!?)

「余所見をするんじゃな~いっ!」

隼は辺りを見渡すが、もうそこにはアレクの姿は無く、当の本人は上空から長剣(ロングソード)を振りかぶり隼へ切り掛る。

(出来れば余り人前に出したく無かったが・・)

上からの攻撃をセンサーで感じ取った隼は今からでは溶断刀は役に立たないと副手腕(サブアーム)を展開し、アレクが振るった長剣(ロングソード)を止める。

「この剣はこの国でも指折りの鍛冶師に打たせたのだが、それすらも受け止める装甲か・・・ますますその鎧が欲しくなったな。」

(あ、副手腕(サブアーム)に関してはノーコメントなのね。

それにこの装甲は刀の構造を真似してるから多分この世界だとファストの人達くらいじゃないかな理解出来るの。)

日本の刀はその薄さによる折れやすさをカバーする為に、金属を何度も折り重ね、何万層と金属の層を作る事で金属そのものの強度を高める。

隼は魔力機動式鎧装(マナアーマー)に装甲を付ける際、この事を思い出して採用したのだが、それが幸をそうしたので密かに喜ぶ隼。

隼が色々と頭の中で思考する中、アレクは長剣(ロングソード)の柄を捻り副手腕(サブアーム)の拘束から逃れると、魔術で強化してしているのであろう一撃で隼に再び切り掛ると一旦引き戻しフェイントを掛ける。

また掴んで攻撃を止めた後攻撃しようとした隼は大きな隙を作り、アレクはここぞとばかりに切り掛が、斬撃はその装甲に阻まれ結果的に隼の打撃を受けてしまう。

咄嗟に隼が繰り出した打撃は魔力機動式鎧装のフルパワーに近い威力を持っており、試合はアレクが気絶する形で終わるが、隼の心にはある余念が生まれる。

(今回はどうにかなったけど、まじで俺自身も強くならないとな・・・)

会場が歓声と”イメージ低下”により生まれたブーイングに包まれる中、隼だけはこの先を見据えて決意を改めるのだった。

次の次の次くらいで次章突入かも

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