第32話 王子降臨
入学式中心なのは次回になりそう。
二人はオルタ先生に導かれ会場に辿り着く。
「おぉ~やっぱ魔法文明は違うな~」
「あぁ確かに。やべぇな。」
会場は深紅の垂れ幕に包まれ、空中には多数のシャンデリアが浮かんでいる。
「おい、行くぞお前ら。」
二人は受付まで連れて行かれると、受付を済ませる。
「さぁ今からは自由行動だ。自由に話すなり、歩くなり自由にしていいが、この会場は出るなよ。」
「「はい。」」
そう言い残してオルタ先生は何処かへ去って行く。
「「ふぅ」」
二人は一息つくと辺りを見回した。
そこまで人数は多くないものの、やはり、とても煌びやかな衣装を纏った貴族風な人物が殆どで、こういった環境に置かれる事が無かったであろう庶民出の二人はとても緊張していた。
そんな中、慎太郎が隼に尋ねる。
「なぁ隼。知り合い見つけたんだけど、隼のこと紹介していいか?」
「え?まぁいいけど・・・」
そうして、慎太郎が連れて来たのは、純白の礼服に何やら紋章みたいのを沢山付けた金髪碧眼の男であった。
(まっ眩し過ぎる!)
隼は目の前の男が何かとても高貴な人物だというのを本能で悟る。
隼が男の高貴な後光に圧倒されていると男が口を開く。
「慎太郎。この人が噂に聞くハヤテ君かい?」
「え?噂?何それ?」
この高貴な御方に自分がどのように伝わっているのかとても気になり、テンパる隼であったが、そんな感情の暴走を止めたのは男の声だった。
「緊張させてしまってすまない。私はアレク=フィンネル=ミノシフル。このミノシフル国の第三王子だ。よろしく。」
男、いや、アレク王子は隼に握手を求める。
(お、王子ぃぃぃぃぃぃぃぃ!?見事テンプレどうりのサードネーム持ちだし。えぇ?なに?俺みたいな下賎な庶民ごときがこの高貴な御方の御手をとってもいいのだろうか!?いいや、落ち着け隼。落ち着くんだぁ。握手を求めているのは向こう側だここで俺が握っても何ら問題にはならない。ここで御手を握らせて頂いても問題ないだろう。むしろ握らない方が失礼ではないだろうか、よし、まずは無難な挨拶から・・・)
「え、えぇと。ハヤテ=ノグチと言いますぅ。
アレク殿下ですか、いい名前ですねぇ。
ところで、慎太郎とはどういったご関係でぇ?」
(う~わ、やべぇよ、やっちゃったよ、語尾おかしくなっちゃったしぃぃぃぃ~もぉやだぁぁぁぁぁぁぁ!いっその事誰か殺してぇぇぇぇぇえぇぇ!!)
そんなふうに隼は精神崩壊し、冷や汗だらだらの状態でアレク王子の手を取る。
「あぁ、慎太郎はどう思ってるかは知らないが私にとっては親友だよ。以前、父上が賊に襲われた時に慎太郎が助けてくれてな。
そのまま慎太郎が城まで来た時、慎太郎が私に話かけてくれてな。そこからだよ慎太郎との付き合いは。」
アレク王子がその話をしている時慎太郎は隼に向かってサムズアップする。
いい後ろ盾だろ?とでも言いたげな慎太郎の少し黒い笑みとサムズアップに隼は少し引いてしまうが、直ぐに脳内から除去すると、アレク王子の話に耳を傾ける。
「そして、君のことは慎太郎からとても良い奴と聞いていてね、そんな君に一つ私から頼み事があるんだけど、いいかな?」
「え?あ、はい。是非ともこの俺に出来る事であれば。」
(このアレクガランを含め、十六の都市を持つ大国ミノシフル王国。そんな国の王子からのお願いとか断る訳には行かんだろ・・・)
隼はそんな拒否権のない王子のお願いに心の中でツッコミを入れつつ、そのお願いの内容に驚くのであった。
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