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文系剣士と理系魔道士の六年傀儡記  作者: 松房
第二章 そして学校へ
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第16話 合格発表

「全く、何やってるんですか。」

「は、はい、すいませんでした・・・」

コハクの呆れた様な冷ややかな目を向けられ、思わず謝罪する二人。

「慎太郎様が目立ち、称えられるのは大変嬉しいですが、この私も小物も目立ってしまっている状況、どうしてくれるんですか?」

一連の流れを見ていた野次馬達が今度は慎太郎と、その周りにいるコハクと隼に注目していて、

「なんだろうあの二人。従者かな?」

「隣の獣人の女の子がさっき言ってた連れなんだろうけどじゃああの男の方は?」

「もしかして、男女両方OKな人なのか?ストライクゾーン広過ぎだろ・・・」

どんどん野次馬達の中で話が広がっていく。

このままでは野次馬達の中の実力が定かではない二人は浮いて仕舞うだろう。

「だ、だから、お、俺は止めたんだ。ま、全く慎太郎はダメだなぁ~あはは」

そんな乾いた笑いをして一人罪を逃れようとする隼をコハクが止める。

「あの慎太郎様が出してる様に出た炎、アレ、貴方が出したんですよね?

しかも、戦闘でも出したことのない複数同時発動

魔力の使い過ぎで疲れてるんじゃないんですか?」

確かに隼は度重なる魔力行使でちょっと足元が震えていた。

顔は白くなってしまっているだろう。

「はぁ、こういったことにしてしまった事は不問としますが、どうするんですか?」

「それだが、こんなんどうだ?」

そうして慎太郎は二人にさっき聞こえてきた噂を元にしたシナリオを語る。

「それでいいんじゃないか?」

「私もそれでいいと思います。」

三人は頷くと二人が慎太郎の前に跪く。

野次馬達には三人が少し集まったと思ったら二人が一人に跪いた様に見えたので、なんだ?とどよめきが走る。

そんな事はいざ知らず、三人は演技を続ける。

「だから二人とも跪くのは辞めてくれ!」

そう慎太郎が演技で二人に跪くのを辞めさせようとすると、

「いえ、いくら貴方様が亡命の身であろうと従者として死守せよと旦那様に仰せつかっておりますので。」

と隼。

「はい、私も従者として貴方様を敬愛しております。これだけはやらせてください。」

とコハクが言う。

「じ、じゃあそろそろ合格発表があるだろうから見に行こうか・・・」

「「はい。」」

そう二人が言い切ると三人はそそくさと合格発表のある広場の方へ去って行く。

三人は人目がない所まで辿り着くと、

「「「ふぅ・・・」」」

とため息をついた。

(設定では慎太郎が亡命中のなんか偉い人で

俺が雇われた暗殺者でコハクが従者のメイドだっけか、上手く出来たかな・・・)

そんな調子で二分程恥ずかしい事をしてしまった気持ちを押し殺すと、

「さぁ見に行くか。」

慎太郎の掛け声で合格発表を見に行く三人であった。



「しかし、学校の採点ってこんな速いんだな。」

そう慎太郎がコハクに問うと、

「はい、なんでも先生方が魔法で分身して採点するそうで三千人前後で採点するそうですよ。」

それを聞いた慎太郎と隼は一瞬目眩がする。

(そうか、合格発表までの三時間は採点はすぐ終われせて、実技テストに使ってんのか。)

隼と慎太郎はそんなことを考えながら、歩いている内に、合格発表板の前まで辿り着く。

ただ、合格発表板は地球の様に板に紙が貼り付けてある訳では無く、ホログラムが空中に浮かんでいる。

それを見た二人は、

「急に世界観が変わったな。」

「あぁ、急にSFチックになったな。」

そう言って二人はAR(拡張現実)の様なホログラムの中から自分の名前を見つけると、隣にあった

カウンターを抜け、校舎の中に入って行くのであった。





次回もテンプレ回収の予感

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