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文系剣士と理系魔道士の六年傀儡記  作者: 松房
第一章 ケモ耳との出会い
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第10話 やっと始まる異世界生活

「ご自身の才能とスキルは確認して頂けましたか?

この板、ミラープレートと言いまして・・」

(ミラー?それにしては粉拭いた銀色だし、普通ステータスプレートじゃないの?)

職員の説明に疑問を抱く隼。

「これは正確に言うと血液を触媒にして使用者の能力を文字と言う形で映し出す鏡のような魔道具なんですど、今ではその偽造のしようの無さから身分証として使われている位で、映し出された文字に触れる事でその才能やスキルの詳細が見られますよ。」

(なるほどこの”才”って言うのが俺自身の才能で、技って言うのがスキルの事なのか。

じゃあこの”イメージ低下”というのは・・・?)

隼はミラープレートに表示された”イメージ低下”の文字に触れる。

そうすると今まで表示されていた文字が消え、

”イメージ低下”の詳細が表れる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イメージ低下

このスキルを保持している者以下”保持者”

保持者を認知した対象の中にある保持者

の印象を低下させる。(”失敗者(ルーザー)”から発生)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(え?そんなん、どんなに好かれようと頑張っても無駄って事なのか!?

じゃあコハクが俺の事小物って言ってるのもこのスキルのせいなのんだな・・・

それにこのスキル俺の才能”失敗者”から発生しているんだったらこの先もこんなそんなスキルが増える可能性がある訳だよな。

てか、失敗者の才能って才能なのか?

損しかしないじゃん・・・・)

そんな感じで隣で嘆いている隼を見て慎太郎は話しかける。

「おい、隼大丈夫かよ?」

「慎太郎・・・俺、この世界じゃモテるどころか好意を持たれる事も無いみたいだ・・・」

その隼の言葉を聞き、慎太郎はどうにか立ち直らせようと原因を探る事にした。

「どれ、ちょっと見してみろよ。」

慎太郎にそう言われた隼は自身のミラープレートを手渡す。

慎太郎は隼のミラープレートを見てそこに表示才能とスキルの詳細を全てチェックする。

そうして慎太郎は隼を励まそうと言葉を紡ぐ。

「なぁ隼。確かにこの失敗者ってのは残念だが、それ以外の才能とスキルの詳細見たか?

そう悪くは無いと思うぜ?」

「あぁそうだな、絶望するにはまだ早かったわな」

そんな慎太郎の言葉は一見ただの拗ねた子供を黙らせる子供騙しに聞こえるだろうが何故だか隼を立ち直らせる事に成功した。

<報告、シンタロウ=ダザイの才能”文化人(ブンカビト)”の更なる開花を確認。スキル”更生の一言”の獲得を確認しました>

その時、慎太郎のミラープレートから無機質な声が響いた。

「「なんだ?」」

「まぁ本当はお二人が冒険者としてもう少し成長してからお話しようと思っていたのですが」

「で、職員さん、一体何なんですか?」

ギルド職員の勿体ぶった様な言葉に慎太郎は聞き返す。

「職員さんじゃなくてシェラでいいですよ。」

自らをシェラと名乗ったギルド職員は才能について詳しく説明を始める。

ちなみにこのシェラさんはとても美人だ。栗色の髪を短めに切り、少しウェーブがかかっている辺りが彼女の魅力を引き立てていて、とても可愛らしい。

で、シェラさんの話を纏めると、才能の開花には二種類あり、一つが普通の開花、新たなる才能の出現。二つ目がさっき慎太郎が体験した更なる開花による新たなるスキルの出現だそうだ。

この二つとも条件を達成する事で発現する様で、

今ではその条件の研究が進み、才能や、スキルを出現させる為だけの教育機関もあるそうだ。

そんな話を聞き、隼は慎太郎がどの様な才能や、スキルを持っているのか気になった。

「なぁ慎太郎。俺だけ見られっぱなしなのもあれだから慎太郎のも見してくれよ。」

「あぁ、いいけど、叫んだり、自分のこと悲観したり、態度変えたりしないでくれよ・・・・」

そう言って慎太郎は隼に自分ミラープレートを渡す。

そのミラープレートを見た隼は絶句する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名 シンタロウ=ダザイ

歳 十五歳

性 男

才 ”剣聖(ウェポンマスター)” ”文化人(ブンカビト)” ”転生者(ワールドトラベラー)

技 武具同一化 剣聖覇気 魅了 更生の一言 交渉

術 言霊 人心掌握 人心理解 自動翻訳 イメ

ージ向上 看破の瞳

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして詳細を見ていった隼の口からは

「うぼぁ・・・」

という呻きだった

慎太郎と隼の異世界の冒険はそんな隼の呻きと共に始まったのであった。





ついに第1章完結。

慎太郎のスキル詳細については順を追って書いていこうかな・・・?

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