表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/41

報告

今回は短めです

 

 小さな部屋の一室、部屋の中には調度品などは何も無く、椅子が一つ置いてあるのみ。その部屋の椅子には部屋に似つかわしくない衣装の少女が1人座っていた。


「こちらにいらっしゃいましたか」


 そういって部屋に入ってきたのは涙を垂らした仮面を被った人物だった。


「あら?お帰りなさいユシィ。予定よりも早かったけれど何かあったのかしら?」


 狐の耳を生やした少女が仮面の人物に問う。仮面の人物もその仮面を外しながら今回の顛末を報告する。


「申し訳ありません。騎士の連中に気付かれてしまい目的の人物を回収することは叶いませんでした。後始末は済んでおりますので計画自体が露見することは無いでしょう」


 仮面の下から出てきたのは狐耳の少女より一回り上の女性。こちらもまだ若く少女と呼んでも差し支えの無い年齢だ。少女の目は縦に細くなっており、夜行性の動物の目を思わせるものだった。その猫目の少女は作戦の失敗を告げる。


「そう・・・召喚に失敗したの?それとも別のこと?」


「召喚自体は成功したようです。魂移しの結晶を使う際に通報が入ったようですね」


 失敗を聞いても狐耳の少女の反応は薄い。猫目の少女、ユシィと呼ばれた少女は失敗の内容を告げるがそれを聞いても狐耳の少女の反応は変わらない。


「じゃあ国の中には居るのね?」


「えぇ。おそらくは騎士団の詰所で拘留、聴取の後に解放されるかとは思いますが・・・こちらから働きかけますか?」


「それはいいわ。しばらくは様子見しましょ。ふふ・・・捕まえたら何をしましょうか・・・」


 騎士団に手を出せるというユシィ、既に士郎を手に入れた後のことを考えて笑っている狐耳の少女。それだけでこの2人が普通の人物ではないことを示していた。


「それでは、私は通常業務へ戻りますゆえ、メイ様もお部屋へお戻りください」


 メイと呼ばれた狐耳の少女はそれに頷くと、頭を下げるユシィの横を通り、部屋から出て行ったのだった。


「さて・・・通常業務の前に取り逃がした残りの始末だけはつけておきましょう」


 そういってもう一度涙の仮面を被るユシィ。次の日フードの男達の生き残り、ソイが騎士団の拘置所で死んでいるのが見つかった。しかし犯人が見つかることは最後まで無いのだった。


次は登場したアイテムの説明回です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ