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秘薬を作ろう 2

ちょっと短めです。

 

 針長蜂、体長8センチほどの蜂で体長と同じ長さを誇る針を持つ、攻撃性は低く大きな針を持っている弊害で機動性に難があり、討伐難易度は低く単体での危険度はD級。森の奥に大型の巣を形成する。

 巣に近づくと顎での威嚇、後に攻撃をしてくる。小さな巣でも100匹単位で襲ってくるため、巣を含めた討伐難度はB級まで上がる。危険な森の奥まで行かなければ巣に出会えないことと、針長蜂自体は素材として使えないためわざわざ狩りに行く冒険者は少ない。巣を形成している素材が一部の素材になることと蜂の巣の奥で生成される蜜が希少なため極稀に依頼が出される程度。




「うん、こんなものかな。アイリ姉準備できた?」


「問題ない・・・いつでも行ける」


 アイリが作ろうとしている性別変換薬、その薬の作るために使う素材が足りないため二人は針長蜂の巣を狩りに行くことになった。アイルはいざというときに備え、毒消しや回復促進剤、その他傷薬など必要なものを揃えていた。

 これに対してアイリはほぼ何も持っておらず、出かける際に持ち歩く杖のみだ。アイルが準備を終えアイリに確認を取ったが準備は万端との返事。内心では心配なアイルだったが姉が大丈夫というので信用することにしたようだ。


「それじゃ、西門から出るよ。知り合いに馬車も借りてあるから森までは一時間くらいで着けるかな」


 針長蜂の巣は巨大だ。当然持ち帰るのも容易ではない。なのでアイルは森に向かうのが決まった際、知り合いから馬車を借りれないか相談に向かい無事に借り付けに成功していた。

 針長蜂の生息している森までは西門を出て馬車で一時間ほど走った先にある。

 森の中を歩き回る際に注意しなければいけないのが虫や毒のある草や木の葉だ。当然魔物も出るが街を出たら魔物に警戒するのは当然の事であるし、森の中だから特段意識するようなことではない。それよりも肌に当たってかぶれたり、酷いものでは遅効性の麻痺毒をもった葉っぱに気をつけなければいけない。もし気付かずにこういったもので怪我をして魔物と戦っている最中に毒が回ってしまえばおしまいだ。後は魔物に食べられ土に帰るだけだろう。

 そういったものを防ぐため今日のアイルの格好は普段の動きやすさを重視したショートパンツと半袖ではなく、アイリのしているようなローブ姿である。なるべく肌を出さず葉に接触しないようにする格好だ。


 朝食の際に出かけることをアイラに伝えると、アイラは非番だから手伝おうかと申し出てくれたが、あまりアイラには打ち明けたくない内容でもあるので簡単な依頼だから大丈夫と言って断った。

 そうして西門から馬車を走らせ森に向かっているのだが・・・


「アイル・・・お尻痛い・・・」


 乗ってから20分ほどでアイリから泣き言が出た。ちなみに借りてきたのは馬車だけで人手は借りていないのでアイルが御者をしている。


「もう?まだ半分も進んでないよ?」


 アイリが体力がないことはアイルもわかっていたので、半分の地点で一回休みを取るつもりだったがアイリの弱さはアイルの想定を上回った。結局森に着くまでに2回の休憩と森に入る前にも休憩を取ることになり、アイルは当初の想定よりも時間がかかると予定を下方修正しだのだった。

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