表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラス リニュニアン  作者: 藤いろ
8/17

8・江戸川区編5・マツコトマツコト

気がついたら江戸川空港に居た。他の乗客も一緒に。

全員無傷で。

時間もそれ程経ってはいない。そしてニュースにもなっていない。空港のTVは江戸川区の日常ばかり。

私達が何故無事に訳もわからず空港にいたのかと同じくらいの衝撃を私は受けた。

江戸川区はデモの最中だった。

「・・・・ケゲンくん、これって」

私は空港中心の大型TVを指差しながら言った。

「デモだね。片方は和服、片方はスーツ。・・・こういうのは江戸川区民に聞いた方が早いかな。ねぇシンノジョウ」

「デモってより内乱だな!現江戸川区と新区維新が戦争してるんだよ!」

「ハァ!?!?」

私は思わず叫んでしまった。戦争!?デモ!?何それ!?

よくそんな区にジェット機飛んだな!

「他の区とか東京のニュースはTVで流れるけど、これは隠されてたな」

「他の区は知ってるけどな。東京以外の国には教えてないんだろ。東京国の隙になっちゃうからな」

お二人共冷静ですけど、何?慣れてるの?何なの?私がおかしいの?

一緒に乗っていた乗客達もゾロゾロとバラけて行く中、私達は空港に残った。

「どうするの?これから」

「俺たちの目的はクラスメートに同窓会の手紙を渡せればそれで良いんだけど。シンノジョウはどうするつもり?」

「あぁそれならもうちょっと一緒に待ってよ。もう一人今から来るからさ」

もう一人クラスメートが江戸川区にいるって事?

もう〜私さっきから?ばっかり!頭痛くなってきたぁ。

それでもこういう状況見ちゃうと付いてきて良かったって思う。

こんな所にケゲンくん一人にはしてられない!

思ったより大変そうだ同窓会の手紙を渡すの。

それから二時間。ずっと待ち続けた。

「シンノジョウ?」

「おかしいなぁ〜。あれ〜?」

「誰が来るの?」

「俺と同じ新区維新のメンバーなんだ

。リサ・ナカガワザト。覚えてるでしょ?」

「リサか。それはまためんどくさい」

リサ・・・・ケゲンくんの口から女の子の名前。ちょっと嫉妬しちゃう。

私はカバンをイスにして足をバタバタさせる。

そして暇だ。ちょっと聞いてみようかな。

「リサさんってシンノジョウさんの彼女?」

「あははー面白い事言うねーソヨコさん!絶対にそれはないよ」

最後の言葉の時だけマジ顔だった。

「絶対ないな」

ケゲンくんも同調した。

「でしょー」

・・・仲悪いのかな?

そして二人は黙ってしまった。ホント何があったんだろ。

そこにシンノジョウさんと同じ赤い和服の男性が走ってきた。

「シンノジョウ君!」

「おぉ〜ヨシキさん!あっリサの代わり任されちゃった感じ〜?」

ハァハァと荒い息を切らせ、咳をしながら赤い和服の男性が叫んだ。

「リサちゃんが青に攫われた!!」

ホントこの区はどうなっているだ。無法地帯か、犯罪区か!

もう一度言おう、こんな所にケゲンくん一人にはしてられない!

読んでいただきありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ