Resolve
夕焼けに包まれた公園に一人の少年がいた。
一人キーコキーコとブランコをこいでいた。
少年・・・ラルスはブランコを降りると公園の出口に向かった。
「とりあえず帰るか!」
独り言にしては大きな声で言うと、夕焼けに染まった道を歩き出した。
いつもと同じ清々しい朝。
しかし、ラルスの頭の中には昨日のルスカルトの言葉が反響していた。
(まだあと三日ある。よく考えよう。)
今日もいつものように学校へ通った。
その次の日も。
この二日間特に変わったことはなくいつも通りの日常だった。
この何気ない日常を過ごしていると、ルスカルトととの会話や出来事がすべて嘘のように感じてきた。
しかし、そんなラルスに現実を突きつけたのはアスファルトにこびりついた血だった。
あの日ラルスが銃を乱射し、人を殺したときのものだ。
ルスカルトは、あれはプログラムだと言っていた。気にするなと言った。
けど、未だに手には銃の反動が残っている。いくら太古の武器とはいえ、十分な殺傷能力がある。
そんな苦い思い出を噛みしめながら二日間過ごした。
そして決断の日。
この日も普通に学校かよった。
いつものように授業を受け。終え。
あの地下に向かう時が来た。
正直ラルスはまだ決心がついていなかった。
どうしようか考えながら昇降口でボーッとしていると、
「ラ~ル~ス~」
後ろから気味の悪い、しかし聞き覚えのある声がしたかと思うと目と口を押えられ拉致された。
自分を支えてる手の数から拉致ったのは2人だろう。
ラルスにはそれが誰だか予想がついた。
だからこそあえて抵抗はしなかった。
目と口を押えていた手が外された。が、暗くて目を慣らすのに少し時間がかかった。
目が慣れてくるとここが体育倉庫であることが分かった。
目の前には案の定シャルンと雪姫がいた。
「なんなんだよ~。だいたい、体育倉庫に高校生の男女がいるシチュエーションは危ないわ!」
「私はそういうつもりでは・・・」
雪姫が顔を赤らめた。
「大丈夫だよ!女子2人だからフラグは立たない!」
「そーゆー問題かよ。で、なんの用だ?」
するとシャルンは真面目な顔になって、
「ラルス。何か最近あった?最近なんかすごい思いつめた顔してる・・・」
「何かあったなら相談してくださいよ。でないと・・・心配で・・・・・」
2人の本当に心配そうな顔を見ているとあのことを隠していられなくなった。
ラルスはすべて話すことにした。
笑われると思った。「んなわけないじゃんw」という返答を予想していた。
しかし、なぜか2人は笑いもせず貶しもせずただ静かに聞いていた。
すべての話を終えても2人は黙ったままだった。
「僕の話、笑わないのか?」
「確かに内容はハチャメチャな内容だけどさ~。ねぇ?雪姫?」
「はい。ラルスさんの話しているときの表情を見て嘘だとは思えなくなりました。」
「信じてくれるのか?」
「はい。にわかには信じがたいことですがね。」
「まぁラルスとも長い付き合いだしね!」
「ありがとな」
ラルスの目に涙が浮かんだ。
「なぁにいい年した男が泣いてんのよ!」
「うるせっ」
「で、そのルスカルト・・でしたっけ?その人の申し出どうするんですか?」
「悩んでるんだ。やろうと思う。けど一人でできる気がしない。」
するとシャルンと雪姫が顔を見合わせニヤッと笑うと。
「でしたら」
「私たちも」
「「一緒に行かせていただきます!」」
ラルスはびっくりして少し後ずさった。
「いいのかよ!?いや、でも・・・」
ラルスはやめろと言おうとした。
しかし目の前で微笑んでる2人を見てそうは言えなくなった。
「わかった。巻き込ませてもらうよ!」
ラルスはこの2人がいれば何でも乗り越えられそうな気がした。もちろん何の根拠もない。非論理的だが、この気持ちは科学ではどうにもできない。
ラルスは何だか自信が沸いてきた。




