プロローグ
この物語を、『凹村戦争』の作者と『ひぐらしのなく頃に』の作者、
そして、『小説家になろう』で様々な作品を書いている方に捧げます――。
――まぁ、捧げられても困るような作品かもしれませんが。
P.S.
一応、実験作です。
世界は青かった。
なんて、どっかの誰かさんのセリフを思い出しながら、僕は漠然と空を見つめていた。
全てが終わった後だった。
何もかもが粉々に砕け、滅び、焼けて、崩れ落ちてしまった後だった。
世界というのは、どうしようもなく滅茶苦茶で、適当にできていて、残酷だった。
僕らが経験した物語は、そういう風に不条理だった。
それは、現実のような、妄想でしかなかったかのような世界で起きた、分裂して捻じ曲がる『夢』のような『物語のようなもの』だった。
物語。
僕らの全ては、ひょっとしたら、物語でしかないのかもしれない。
あってもなくてもいいような、誰かに語り継がれるだけの物語……。
ただそれだけの存在だったのかもしれない。
でも、物語はもう終わった。
あとは、事後処理だけだ。
僕らが終えてしまった物語に、描かれる予定のエピローグ。
それらが、描写されて、カーテンコール。
そういう結末が待っている。
一つだけ正しかった事があるとすれば、『ありとあらゆる物事は正しくなんかなかった』という事だ。
矛盾しているけれど、この適当に出来ている世界で、何かを確定させるには、そういう風に断言するしかないのだと思う。
だから、僕はこう言っておこう。断言しておこう。
目の前には、青い空がある。
それ以外の世界についての描写はしていない。
あえてしていない。
僕らは、この物語のほぼ全てを、まだ誰かが読めるように描写していないからだ。
少しだけ早すぎる。
これから、少しずつ描写していくつもりなのだから。
わかりやすく、見せつけてやるように。
物語が、貶されてしまう前に。
始まる前から、言ってやるんだって。
物語が始まる前に、僕は『あなた』たちに言っておこうと思う。
宣言しておくというか、確定している事を断言しておくために。
息を吸って、叫ぶ。
「これから待望の、ハッピーエンドだ!!」
そう、この物語はハッピーエンドに終わる。
カーテンコールへ、突き進む――。