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第二話 「嫌です」

翌日、アリスが再び現れた。

今度は放課後だった。

「昨日の話の続きですが」

「嫌です」

「まだ話も聞いていないのに」

「聞いたら断りにくくなるかもしれないので」


アリスが言葉に詰まる。

「……条件を提示します。住居、生活費、学費、全て国が負担します」

「今も困っていないので」

「では権限を付与します。特務局のエージェントとして、一般市民では立ち入れない場所にもアクセスできる」

「行きたい場所がないので」


アリスが深呼吸をした。

「あなたは何が欲しいんですか」


壱は少し考えた。


「自分が何者かを知りたい」

「……それは、特務局には関係ない話です」

「なら俺も特務局には関係ないです」


アリスはしばらく壱を見ていた。

こういう人間に会ったことがなかった。

脅しも利益も届かない。

かといって無気力なわけでもない。

ただ別のことに全ての注意を向けている。


「……なんでそんなに興味なさそうなんですか」

「興味がないわけじゃないですよ。優先順位が違うだけです」


壱が歩き出した。

アリスは追わなかった。

報告書を書かなければならない。

「二度目の勧誘も失敗」と書くだけだ。

だがペンを持つ手が少し重かった。


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