王太子の憂鬱・後編
誤字脱字日本語がおかしいなどあまり気にしないでいただけると嬉しいです!
「何の騒ぎだ?」
アルヴィンの低い声が場に広まる。
眉間には明らかに皺がよっている。
(ど、どうしてここに殿下が…?)
セシリアが戸惑っている間に、リリアナが場をやり過ごそうと声を出す。
「別に。少し、お話していただけですわ」
リリアナがそっけなく告げるとセシリアとタリアを連れて逃げようとした。
すると、令嬢が焦ってアルヴィンに縋り付く。
「殿下っ!王女殿下と、その側近が私を侮辱したの
です!
"どうせ殿下の心も手に入れられないような者だ"
と!!」
アルヴィンはすっと目を細めた。
空間に静寂が走る。
すると、リリアナが足を止め、そっと振り返った。
「どちらを信じるかは……殿下にお任せします」
リリアナが静かな声で告げ、また歩き出す。
アルヴィンと、セシリアの距離がどんどん開いていく。
「待ってくれ!!セシリア!!」
アルヴィンが必死に声を上げる。
すると、セシリアがピタリと足を止める。
少しだけアルヴィンの方を振り返る。
だが、その顔には少しの微笑みも含んでいなかった。
「殿下、今の私は、王女殿下付きの侍女に過ぎません。」
そう告げる声は、とても冷静だった。
「かつて婚約していたとはいえ、今は一介の令嬢と
王太子という関係。」
「セシ、リア……?」
アルヴィンの情けない声が響く。
「セシリアなどと気安く呼ばないでください。
殿下の品位に関わりますので」
「では、失礼します」
セシリアが静かな声で告げ、その場を去っていく。
まるで、2人の埋まらない溝のように。
(殿下、これはかなり効いてるな……)
レオンが心の中で呟いた。
「ずいぶん爽快だったわね」
リリアナがさっきと打って変わって元気な声を出す。
「セシリア様も私たちの色に染まりましたね」
タリアがいたずらっぽく笑う。
「そうですか……?」
セシリアが不思議そうに首を傾げたが、
少しだけ口元が綻んでいた。
すると、リリアナがふと立ち止まり
セシリアの肩にそっと手を置いた。
「私のために怒ってくれて、ありがとうな」
セシリアは照れて少しだけ俯いた。
「……あの方が、あまりにも失礼だったので…」
「そうね〜。でも、嬉しかったわ!」
くすくすと可愛らしい少女たちの声が響く。
そして、また3人が歩き始める。
(やっぱり……あの時、勇気をだして、よかった!)
セシリアの心の傷が、少しずつ癒えていく。
それとは打って変わって……
「殿下ぁぁぁぁっ!!!!起きてくださぁいっ!!」
「……もう、、無理……」
レオンはアルヴィンの看病に勤しんでいた。
「セシリア様ぁっ!!!帰ってきてぇっ!!!」
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