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トゥエルブ ~TS転生した世界は俺がやり込んだゲームにそっくり!12のスキルでシナジーとコンボを駆使する~  作者: イ尹口欠
冒険者パーティ『妖精の友』

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60.殲滅しちゃおう!!

「こんなチビの言う事を聞けっていうのかよ!?」


「言葉が過ぎる。銀ランク冒険者だぞ?」


「でもよぉ、どう見てもガキじゃねえか!!」


 東門に集合して、二手に分かれて現地を捜索することになったのだが、その一方のリーダーに俺たち『妖精の友』が抜擢された。

 銀ランクパーティがふたつあるのだから、その下に銅ランクパーティを付けて捜索する、というのが『黒狼』のメンバーの作戦だったようだが、俺たちの下に付けられた銅ランクパーティから不満が出たのだ。


「俺たちてっきり『黒狼』の下につくもんだと思ってたんだぜ。それがこんな女ばっかの、しかも銀ランクはガキふたりだなんてパーティにつくとは思わなかったんだ。入れ替えてくれよ、『黒狼』さん」


「そうは言うが、人数としてはちょうどいいのだが……」


 『黒狼』のリーダーが決めた人数割りとしては、人数の少ない銅ランクパーティふたつを自分たちの元へ、人数の多いパーティを俺たちの下につけてバランスを取ったということらしい。

 理には叶っているのだが、外様の銀ランクパーティの下に付くのは嫌だと駄々をこねる連中のために出発が遅れていた。


 俺たちとしても命令に従う気のない銅ランクパーティの面倒は見きれない。


「『黒狼』さん、私たちは四人で行動します。彼らは『黒狼』さんの下に付けてあげてください」


「四人で大丈夫か? 山賊団は数が多いらしいぞ」


「見つけたら仕掛けずに合流を優先しましょう。空に鏑矢を打ち上げますので、それを見て駆けつけてください」


「分かった。こちらは炎の魔法を打ち上げる」


 話はなんとかまとまった。

 俺たちは少し遅れて、街道を進むことにした。



 街道をある程度、進んだら道を外れて森に分け入る。

 アジトがあるとしたら、この森の中だと『黒狼』のリーダーが言っていた。

 土地勘のある地元民の意見なので、間違いはあるまい。


 さて二手に分かれての探索だ。

 マーシャさんの〈気配察知〉頼りになるが、銅ランクパーティを抱えていてもやることは変わらなかっただろうことを考えると、不穏分子を抱えていないだけ今の四人の方が良いとも言える。

 【弓手】(アーチャー)に進んだマーシャさんだが、【斥候】(スカウト)のスキルも伸びているらしく、素人では分からない足跡を見つけたり、人が通って木の枝が折れた痕跡を見つけたりと、恐らくは〈追跡〉スキルを身に着けている節がある。

 ゲーム『トゥエルブ』ではクエストで得物の手がかりを得て、見つけ出すために必要なスキルだった。

 まさにマーシャさんが行っているのはソレだ。


 そうして的確に進んでいくと、小一時間ほどでマーシャさんの〈気配察知〉に反応があった。

 見張りがふたり、その奥に多数の気配。

 恐らくアジトだ。


「どうしましょう。合流したいところですが、奇襲の機会も失ってしまいます。それどころか、合流までの間の戦闘も私たち四人だけとなると……」


 マーシャさんが困ったように言った。

 そう、鏑矢を打ち上げれば見張りも確実に気づくわけで。

 合流するまでの間、山賊団を俺たち四人で相手どることになるのだ。


 俺は相手のだいたいの実力を想像できている。

 リーダーはせいぜい【山賊】(バンディット)だろう。

 腕の立つ魔法使いは【召喚術師】(サモナー)だ。

 白い大きな獣はホワイトタイガーだと思われる。

 実力を考えれば、四人でなんとかなる相手だ。


「奇襲で見張りを片付けてから、鏑矢を打ち上げてアジトに踏み込もう。私たち四人で殲滅するつもりで行けばいい。相手の召喚獣はキマイラやワイバーンより遥かに格下だから、ディアーネとアリサの敵じゃない」


「なるほど、ではそうしましょうか」


「おっけー!!」


「分かったでござる」


 見張りはマーシャさんの剛弓と俺の〈アイスボルト〉で倒した。

 鏑矢を打ち上げ、ピュー!! という音が鳴る。

 さあ、アジトへ踏み込もう。


 アジトは半地下の洞窟のような場所だった。

 中は広く、柱などで洞窟を補強している。


 昼間から酒をかっ食らっている山賊団は、始めこそ「襲撃だ!」と泡を食った様子で手に手に武器を取り襲いかかってきたが、リーダーと思しき男の一喝で浮足立っていた連中が見事に統率された。


「よく見ろバカども!! 相手は女子供が四人だけだ!! 四人とも上玉だぞ、殺さずに捕えろ!!」


 ふむ、味方の動揺を抑え込む辺り、ただの【山賊】(バンディット)ではなさそうだ。

 もしかしたら【戦士長】(ウォーロード)でも持っているのかもしれない。


 まあとはいえ、怖いのはリーダーと魔法使いだけなのは変わらない。


「なんだこのガキ、魔法を連打してやがる……!!」


「魔力は尽きないのか!?」


 俺は〈アイスボルト〉をできるだけ短い間隔で撃ち続けた。

 マーシャさんもできる限り剛弓で前衛を支援している。


 そして遂に、ホワイトタイガーが召喚された。


「くそ、遅いぞ!!」


「悪い、酔って眠っていた」


 リーダーが悪態をつく。

 魔法使いが参戦してきたことで、倒す対象がハッキリした。


 雑魚たちとホワイトタイガーはディアーネとアリサに任せて、俺は〈ブリザード〉でリーダーと魔法使いを倒しにかかる。

 リーダーと魔法使いは一緒にいると範囲魔法で倒されると気付き、離れていく。

 リーダーの方は斧を振り回しながら、ディアーネとアリサの方へ。

 魔法使いの方は後衛の俺たちへ〈ウィンドカッター〉を放ってくる。


「気をつけてマーシャさん!!」


「分かっているわ!!」


 俺は〈レイ〉で魔法使いを撃ち抜いた。

 ガクリ、と膝をつく魔法使い。

 どうせ大してMPも残っていまいが、トドメを刺しておこう。

 もう一発、〈レイ〉を放って魔法使いを殺しておく。


 さてリーダーとホワイトタイガーの方はというと、主を失ったホワイトタイガーがまず消滅した。

 リーダーは相方がやられたことに気づいて表情を強張らせたが、逃げ道があるわけではないらしい。

 マーシャさんの剛弓がリーダーの胴体を貫き、アリサの〈居合い〉でリーダーの首を落とす。

 残るは雑魚ばかり。

 とはいえ数だけは多いので、油断はできないが、俺たちの相手じゃなかった。


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