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トゥエルブ ~TS転生した世界は俺がやり込んだゲームにそっくり!12のスキルでシナジーとコンボを駆使する~  作者: イ尹口欠
冒険者パーティ『妖精の友』

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53.金ランク冒険者登場

 空振りに終わった翌日の夜。

 マーシャさんの〈気配察知〉が戦う数名の気配を捉えたので、現場に急行した。

 辻斬りシュンが、銀ランク冒険者パーティ『戦神の斧』と戦っていた。

 しかしシュンの二刀流の連撃の前に、防戦一方となっている。


 俺は〈レイ〉を撃ちながら、「加勢します!!」と声をかけた。


「レイシアちゃんか! 助かる!」


 俺の撃った〈レイ〉は追尾効果を持っているため、いくらシュンでも回避することはできない。

 命中はしたものの、何かが焼き切れる音がしてシュンは無傷のまま後退した。


 ……まさか、魔符か?


 魔符とは、魔法攻撃を一発だけ凌ぐことのできる消費アイテムだ。

 自動的に消費されてしまうため、強敵相手の前に装備することがコツである。

 だがシュンはどうやら普通の魔法には対処できる自信があるのだろう、常に魔符を装備していると思われる。


 ……この前、〈ブリザード〉から逃れたのも魔符のお陰か。


 アリサがディアーネとともに前線に加わる。


「シュン!! ここで討ち取らせてもらおう!!」


「……アリサか。笑止」


 二刀を大きく振るいながら〈俊足〉で一気に距離を詰めるシュン。

 激しい剣戟の嵐が前衛たちを苦しめる。


 魔符は一枚だけしか装備することができないはずだ。

 俺は〈レイ〉を曲射の要領で空に目掛けて撃つ。

 光線はシュン目掛けて屈曲し、過たずに辻斬りを撃ち抜く――はずだった。


 ギィン!!


 なんとシュンは〈レイ〉を刀で斬り払ったではないか。

 回避不能の〈レイ〉を刀で防ぐだなんて、無茶苦茶だ。


 しかし片方の刀が防御に使われたことで、前衛たちに余裕ができた。

 四人もいる前衛たちが、この隙を逃すはずもない。

 攻勢に出た前衛たちに合わせて、シュンは後退しながら防御に徹する。

 マーシャさんと『戦神の斧』の斥候が矢を放つ。

 俺も三度、〈レイ〉を放った。


「チ。さすがに数が多い、か」


 シュンは撤退を決めたらしい。

 矢を回避し、〈レイ〉を斬り払い、前衛たちの攻撃を凌ぎきり、その場を離脱する。


「あ、待つでござる!!」


 アリサが叫ぶが、シュンは一顧だにせず走り去る。

 当然、俺たちはそれを追いかけた。

 暗い夜道は視界が悪いが、マーシャさんの〈気配察知〉は逃げるシュンの位置を正確にトレースしている。

 それは『戦神の斧』の斥候も同じことのようだった。


 追走劇は唐突に終わりを迎えた。

 シュンの走る先に、仁王立ちする大柄な男がひとり。

 見たことのない筋骨隆々の男は不敵な笑みを浮かべて、立ちふさがっていた。


「……邪魔だ」


 シュンが二刀を振るう。

 しかし距離をあっという間に詰めたのは、大男の方。

 金属製のプレートをつけた手袋をした拳がシュンの身体を捉える。


「邪魔? ふン、俺に言ってんのか?」


 胸に金色のタグが揺れる。


 ……金ランク冒険者か!?


 『戦神の斧』が「あれは金ランクパーティ『牙』の“剛腕の”キルロイさんだ!」と声を上げた。


 “剛腕の”キルロイ。

 察するに【拳聖】(チャンピオン)あたりだろうか。

 いや、先程の距離を詰めたスキルは〈俊足〉とはまた違った加速だった。

 まるで一歩で詰め寄るかのような挙動。

 確かあれは、――〈縮地〉か!


 【神官】(クレリック)の上級クラスのひとつ【武僧】(モンク)、そのさらに上の最上級クラス【聖人】(セイント)のスキルだ。


 シュンは衝撃を殺すため、敢えて後方に飛んだ。

 しかしノーダメージとはいかなかったようで、腹を抑えている。


 金ランク冒険者キルロイと辻斬りシュンの死闘が始まった。


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