8話 世界の変動
朝、それは僕にとって一番大嫌いな時間だ。これから面倒な一日が始まるのかと思うと・・・もう働く気が全く起きない。しかし、生きていくためには朝起きて働かなくてはならない。
あぁ本当に朝は憂鬱だ。
こういう憂鬱な時はテレビの電源をつけて、ニュースを見れば、大体眠気は冷める。
そうして僕はお気に入りのニュース番組をつけた。今日はどのようなニュースがあるのかと気になっていると・・・驚くべきニュースが流れた。
「えぇ、ここで緊急速報です。内容は・・・え、これどういうこと?カメラマンさん、これは一体・・・⁉失礼しました。改めて緊急速報です。先ほど警察庁がこの世界に異能力?というものが生まれたことを発表しました。異能力は科学的に証明出来ない事象を引き起こす力のことを指すのだそうです。以前より、警視庁は異能力者を極秘で雇い、異能力者限定の特殊部隊を設立していたとのことです。この件に関しては、全世界も驚いており・・・」
人生で初めて顎が外れそうになった。いや、まぁ異能力のことは知ってたよ?前の依頼がきっかけでね?でもこんな代打的に発表するものなのか?しかも何だ?警察庁が密かに異能力者限定の特殊部隊を設立していただって?おいおいおい・・・本当に世界の在り方が変わってきちゃうじゃないか!
・・・ってもうこんな時間か!やばいやばい、店の準備しなくちゃ!
≫≫表何でも屋≪≪
はぁ~、にしても今朝は驚いたなぁ。異能力が世間に広まった世界はどうなってしまうのだろう。まぁ、警視庁なんて俺には関係ないか。
そう考えていると店のドアが開いた。
「いらっしゃいませ。何でも屋にようこそ。本日はどのような依頼でこの店を訪れたのでしょう?」
見ると来客は少し小柄な女性だった。なんか最近女性にしか会っていないな。まぁ、いいや。さてどんな依頼をされるのだろう?見たところ、17~18歳くらいだがな。
「どうも、皇 蒼空さん?」
僕はとっさに常に隠し持っているナイフを手に取り、彼女の首に当てた。
僕は常に本名を隠している。仕事柄、誰かに襲われる可能性があるためあまり個人情報を出さないようにしている。この店でも僕の名前は皇 蒼空ではなく、和田 蒼という名前で活動している。なのにこいつは俺の名前を言った。こいつは一体何者だ?
「おい、何故お前は僕の名前を知っている?」
「あら、怖いわねぇ~。私はただ貴方の名前をいっただけよ?」
「それがおかしいから聞いているんだ。」
「分かった分かった。ちゃんと説明するからとりあえずこのナイフを退けてくれないかしら?」
僕はナイフを彼女の首から退かし、店にあるソファーに座らせた。」
「で、何故僕の名前を知っている?」
「まぁまぁ落ち着いて、順を追って説明するわ。まずは自己紹介から始めましょう。私は久遠 柊月、警察庁長官よ。」
「⁉」
警察庁長官!警察の中で序列第1位の階級の警察庁の長たる存在。そんな奴が僕の目の前に来たということか・・・!ということは、こいつが異能力の存在を知らしめた張本人というわけだ。ならこいつも異能力を持っているのかもしれないな。そんな奴にナイフを当てたのか僕は・・・。
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