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「私が休憩所での話をレナにしてから宿屋で私がフィーに手紙を一緒に確認しよう。封を開ける方法があると言ってオルトもボブも集まったの。レナは買い物に行ったと言い訳したの。蒸気で封を開けて手紙を確認して知り合いの方は大丈夫と言って次の日にギルド便で出したわ。ギルドマスターに見せると言ってた手紙は握り潰されたみたい。」
とレナの話を引き取りアリーは言った。
「アリーから話を聞いた私はアリーがフィーの部屋に行ってた時に薬屋さんに行ってエマの手紙を隣町のギルドに届けて欲しいと依頼を出したの。エマがくれたポーションに変わったのがあってそれが高く引き取って貰えて代金はかからなかったよ。」
とレナが私を見て褒めてという感じのドヤ顔で言った。
「ありがとう。レナもアリーも大変だったね。薬屋さんには身内がいるの。ポーションで私の作った物と解るように細工がしてあったの。言わなくてごめんね。」
と私は言った。
「細かいことは後で説明することにして俺の所に手紙が届いた。先にレナのが来たからエマの部屋の解約と荷物の引き取りに行った。関係者じゃないとできないと言うから姉ちゃん達に一筆書いてもらって婚約者として手続きをして来た。本人なしの婚約は大変だったんだぞ。店屋をやってる奴は町から町へと移動できないと言って来ないんだから。で、冒険者ギルドからも手紙が来てその時に死んだ筈のエマが生きているとなって拠点の町は混乱する。俺は婚約者だって話がどっかから漏れて説明をしろと言われて捕まる。ギルマス達の前で手紙を開封して先に来た手紙も見せて説明をしたんだ。そのままで読むと解らないと言うから。」
カイトが思い出して疲れたような顔をする。レナが
「私達はその手紙の謎解き部分を知らないんだけどね。」
「除け者にするのはずるいと思うよ。」
とアリーが言って二人が顔を見合わせて
「「協力したのにね。」」
と私に言う。
ギルバードが
「謎解きとか面白いことしてるじゃん。それ教えてよ。」
とみんなの顔を見て言う。
「恥ずかしいからヤダ。伝わるように必死だったんだからね。それからどうなったの。」と私は聞いた。
「ギルマスから謝罪を受けた。俺はギルバードとギルマスに昇格試験に無理矢理連れて行かれてこんな事になった。俺も逃げ戻ればよかったのに途中から試験を受ける気になって連絡してなかった。俺も悪かった。辛い思いをさせてすまない。」
カイトが頭を下げて謝罪した。私はレナに話の続きをお願いした。レナが教えてくれた。
「私達のパーティーは解散したんだ。ボブとフィーが手紙を隠したのとポーションを勝手に売ったのがオルトにバレたんだ。依頼の報酬だったのがギルドにも知られてカイトが来て私達が依頼として出した手紙を受け取った事を証明してくれたからよかったよ。エマをおとりにして置いて行ったパーティーも捕まったよ。エマが臨時で入ったのがギルドの記録に残っていたからすぐに確認できたんだ。」
「エマを置いて行ったパーティーが護衛依頼で隣町にいて手紙でカイトがギルマスに捕まっている時にギルドに来たからすぐに捕まって調べたんだって、すごいね。悪い事してそのままなんて無いよね。自業自得だよ。」
とアリーが怒って言った。
「あれは実はギルマスに頼まれてあのパーティーを見つけたから偽依頼で商人の護衛の仕事でツヴァイに連れて戻ったんだ。」
とギルバートがしたり顏で話をする。
「あれはおまえが俺を無理矢理連れて行った詫びだとギルマスから聞いたが違うのか。」
とカイトがギルバードを睨む。レナとアリーも
「罪滅ぼしたかったんじゃないの。」
「当然の働きじゃないの。」
とギルバードに言う。
「悪かったと思ってます。」
とシュンとした感じで言って下を向くギルバード。
「みんな仲がいいんだね。」
それを見てぽっつと言う私を見るみんなが
「コイツとなんて言いわけない。」
と強く言い切るカイトに続き
「「そんな、仲良くしてないよ。」」
と手を振って否定するレナとアリー
「仲いいよな。」
とみんなに取り入るように見てからギルバードは言った
「やっぱり仲いいよ。そして迎えに来てくれてありがとう。」
と私はお礼を言った。
「だいたいの流れはわかった。疲れたでしょう。宿屋に客室が使えるから一旦休んで町へ戻る話をその時にしよう。私も頭の中を整理したい。お願い少し休ませてね。」
と続けて言った。
「わかった。休憩しよう。」
とカイトが言ってくれたので私はいつも使っているキッチンの奥の従業員用の部屋に入った。